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ソニーのミドルクラス「Xperia 10 VI」は2眼カメラに変更も性能は大幅向上 (2/2)

文●佐野正弘 編集●末岡大祐

2024年07月15日 12時00分

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基本性能が2モデルぶりに強化
SoCにスナドラ 6シリーズを搭載

 性能面に目を移すと、Xperia 10 VIはチップセットにクアルコム製の「Snapdragon 6 Gen 1」を搭載しており、メモリーは6GB、ストレージは128GBだが、microSDスロットを使えば1.5TBまでの増設ができる。昨今のミドルクラスとして見た場合、メモリーがやや少ないが、Xperia Vが前々機種「Xperia 10 IV」からチップセットの変更がなかったことを考えると、ようやく性能進化が見られたことに間違いはない。

 Snapdragon 6 Gen 1はミドルクラスとしてはかなり性能が高く、各種ベンチマークやゲームのグラフィック設定を確認しても、もちろん最上位とはいかないがミドルハイクラスに近しい部類に入る。それゆえXperia 10 IVやXperia 10 Vから買い替えた場合でも、十分性能の進化を感じられるだろう。

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「Geekbench 6」のCPUベンチマーク結果

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「3DMark」(Wild Life Extreme)のベンチマーク結果

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「PUBG MOBILE」のグラフィック設定は「クオリティ」が「ウルトラHDR」、「フレーム設定」が「ウルトラ」までと、ハイエンドモデル並みの設定が可能だ

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「原神」のグラフィック設定はデフォルトで「低」だが、最高クラスの設定にしてもある程度は問題なく動作し、確実に性能が上がっていることが分かる

 バッテリー容量は5000mAhと、こちらはXperia 10 Vと変わらずハイエンド並みの大容量を維持。本体が比較的軽量で持ちやすいだけに、それでいて大容量バッテリーを備えていることには安心感がある。

 そして通信に関してだが、Xperia 10 VIは物理SIM(nanoSIM)とeSIMのデュアルSIM構成。5Gの対応バンドはn3/n28/n77/n78/n79と多くはないものの、国内携帯電話会社の主要なバンドはしっかり押さえており、n79にも対応するのでドコモ回線でも利用できるのはうれしい。

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eSIMとのデュアルSIM仕様なのでSIMスロットはnanoSIM×1。トレイの裏面にはmicroSDを挿入できる

【まとめ】満足感は高いが今後のラインアップに不安も

 まとめると、Xperia 10 VIはカメラやデザイン、チップセットなどさまざまな面で大きな変更が加えられているものの、おおむね使い勝手はよく、ミドルクラスの定番モデルとして安心して購入できるのは間違いない。とりわけXperia 10 Vのパフォーマンスに不満を抱いていた人ならば、買い替えても不満はないだろう。

 ただ、Xperia 10 VIがXperia 1 VIではなくXperia 5 Vの機能やコンセプトを引き継いでおり、性能を除けばかなり近しい内容となっていることを考えると、今後のXperiaシリーズのラインアップにはどうしても不安が残る。スマートフォンの市場環境がかつてなく厳しい中にあって、ソニーが今後の端末ラインアップをどのようにしていくのかは非常に気になるところだ。

  Xperia 10 VI
メーカー ソニー
ディスプレー 6.1型有機EL(21:9、60Hz)
画面解像度 FHD+
サイズ 約68×155×8.3mm
重量 164g
CPU Snapdragon 6 Gen 1
メモリー 6GB
ストレージ 128GB
(外部最大1.5TB)
OS Android 14
カメラ アウト:8MP(16mm相当、超広角)
+48MP(26mm相当/52mm相当、標準/望遠)
バッテリー容量 5000mAh
防水/防塵 ○/○(IP65/68)
生体認証 ○(指紋)
USB端子 Type-C
カラバリ ブラック、ホワイト、ブルー

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