ファーウェイは2月19日に、マレーシアのクアラルンプールにて世界のメディアを集め、2025年初のグローバル発表会を行ない、世界初の3つ折りスマートフォン「HUAWEI Mate XT Ultimate Design」をグローバル発表した。
中国ではすでに2024年9月に発表・発売したモデルで、価格は16GB/256GBモデルが19999元(約40万円)だった。
ここ、マレーシアでも2月18日1600時からプレオーダーが可能となり、200RM(約7000円)のクーポンが得られるというキャンペーンが始まっている。
発表会では、Mate XTに加え、タブレットの「MatePad Pro 13.2」、オープン型イヤホンの「FreeArc」、リストバンドの「Band 10」も発表。Free Arcはすでに日本でも発売中で、Band 10も近く発売となる予定だ。
イベントでは、冒頭にHuawei Head of International MediaのJames Warren氏が「Unfold the Classic」と挨拶。そして、Head of ProductのAndreas Zimmer氏が登壇し、いきなりMate XTを発表、会場を沸かせた。
全開すれば10.2型で
もうタブレットもPCもいらなくなる!
「HUAWEI Mate XT Ultimate Design」
Mate XTはZ型の3つ折りで、完全に開いくと、10.2型で3184×2232ドットとなる。縦横比は約16:11で、ほぼ4:3の雰囲気だ。
2つ折りでは開いても大きな正方形にしかならなかったが、10.2型なら、映画もゲームもこれまでのスマホを超えたサイズで楽しめる。
これが当たり前になれば、スマホとともに、タブレットやノートPCを持ち歩く必要がない世界が実現するのだ。
エンタメだけでなく、10.5型あれば仕事ができる。出張にも、スマホに加え、キーボードとマウスだけを持っていけばよくなる。
Mate XTの重量は約298gしかない。8インチの「HUAWEI MatePad T」は310gだから、それより軽くて画面は大きいことになる。
3つの状態をまとめておこう
★閉じた状態
73.5×156.7×12.8mm
6.4インチ
1008×2232ドット
約20:9
通常のスマホサイズで、厚みはある。従来の2つ折りスマホでは、畳んだ時に外側になる1面にアウトディスプレーが必要だったが、Mate XTはZ型の3つ折りなので、3面のうちの1面が外側になり、裏側にはカメラしかない。
★2枚開いた状態
156.7×143×4.75/7.45mm
7.9インチ
2048×2232ドット
約1:1
従来の2つ折りスマホと同じ状態で、ほぼ正方形になる。使っていないディスプレーを半折りにして、スタンドとして立てることもできる。
★すべて開いた状態
219×156.7×3.6/3.6/4.75mm
10.2型で3184×2232ドット
約16:11
やはりこの状態が、Mate XTの本領で、縦位置ならWebブラウズはもちろん、本や雑誌、コミックを読むにも最適だ。横位置なら、スマホとは思えない大画面で映画や写真を楽しめる。
Mate XTのCPUはKirinで、メインメモリーは16GB、ストレージは256GB/ 512GB/ 1TBの3種類がある。OSはEMUI 14.2だ。
バッテリーは3面それぞれに内蔵しており、総量は5600mAhで無線充電にも対応している。
リアカメラは3台内蔵で、メインカメラは広角で換算24mm F1.4、5000万画素で、F1.4からF4.0の可変絞りと、光学手振れ補正を内蔵する。
超広角は換算13mm F2.2の1200万画素、望遠はペリスコープ型の125mmF3.4の1200万画素でこちらも光学式手振れ補正内蔵。50倍のデジタルズームができる。
フロントカメラはF2.2の800万画素で、閉じたときに表面に来る面に搭載している。
画面はOLED、LTPOでアダプティブリフレッシュ、1440Hz高周波PWM調光、最大240Hzのタッチサンプリングレートをサポートする。
ちなみに、世界向けのお値段は、3499ユーロで、換算すると55万円だ(!!!!)。
詳細な実機プレビューは、すでに山根博士が中国で触ってきたので、参照していただきたい。
ペンとキーボードでPCレベルのクリエイティビティを実現
「MatePad Pro 13.2」
2つ目はSenior Product ExpertのKelsen Tan氏が登壇し、「MatePad Pro 13.2」を紹介。ハイエンドモデルで、PCレベルの生産性を実現している。
最大の特徴は反射を極力抑えた「PaperMatte Display」。アンチグレア効果は57%向上、反射率はわずか2%と、光の反射を極力抑えつつ、明瞭さは30%向上している。タッチ&トライでも、直射光下でも反射はとても低いことを体感した。
ディスプレーはOLEDで2880×1920ドットで、144Hz、コントラスト100万:1、最大輝度は1000nitだ。
CPUはKirin T92(Octa core)で、HarmonyOS 4.3、メインメモリーは12GBでストレージは512GBを内蔵する。サイズは約289×196×5.5mm、重量は約580g。
仕事には「WPS Office」、デザインやスケッチには「Huawei Notes」、AI機能を持つお絵描きアプリ「GoPain」などが標準搭載で、ペンの書き味もとてもよかった。
価格は12GB+512GB+キーボードで1199ユーロで、日本での発売は未定だ。
フィット感を高め完全防水も実現
「FreeArc」
Senior Product ExpertのFrangis Sultonzoda氏が登壇し、FreeArcを紹介した。こちらはすでに日本でも発表済みで、装着感を向上させた新デザインに、IP57の防水仕様で、スポーツにも最適な製品だ。
日本ではワンモアが運営する「GREEN FUNDING」で、先行して公開・支援受付を開始、想定実売価格は1万8800円だ。詳しくは下記のレビュー記事を参照してほしい。
多機能なのに小型でバッテリーは7日間
「Band 10」
こちらは、One More Thingとして発表となったリストバンドで、5気圧の防水性能を持つ。運動量計測はもちろん、高度な睡眠分析機能も実現する新製品だ。
カラーは、アルミボディはマットブラック、ホワイト、グリーン、ブルー、パープルfr、ポリマーボディがブラックとピンクになる。
9軸センサーに加えて、光学式の心拍数センサー、ライトセンサーを搭載。対応OSはAndroid 9.0以降と、iOS 13.0以降となる。
ディスプレーは1.47型のAMOLEDで、194×368ドット。サイズは約43×25× 8.99 mmで、重量は14~15g。バッテリーは最高14日間稼働、心拍モニターONでは最高3日間となる。
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ファーウェイは現在、日本ではスマホを販売していないので「Mate XT Ultimate Design」も買うことはできない。ぜひ、我々のためにも、世界唯一の3つ折りスマホを契機として、再突入を実現してほしい。参加した日本のプレスみんなの希望である。