Huaweiは7月22日にタイ・バンコクのOne Bangkok Forumにてアジア・パシフィック地域のプレスを集め、フラッグシップ・スマートフォンの「HUAWEI Pura 80シリーズ」(ピュラ80シリーズ)を発表した。
Pura 80シリーズは3モデルあり、最上位の「Pura 80 Ultra」と中位の「Pura 80 Pro」は、サイズやディスプレーは同じでリアカメラのスペックが異なる。下位の「Pura 80」はひとまわり小型でカメラもさらに簡易なモデルだ。
最上位の「Pura 80 Ultra」は、メインカメラに1型の新型センサーを搭載し、ダイナミックレンジと集光力を強化。さらに、望遠カメラではレンズ切り替え機構を搭載し1台で2つの焦点距離を実現しているのが大きな特徴だ。
タイでの価格は「Pura80 Ultra」が4万9990バーツ(約22万円)、「Pura 80 Pro」が3万8990バーツ(約18万円)で、両機ともDazzling Forward Symbolデザインを採用。「Pura 80 Ultra」のレンズには、輝くゴールドのリングがあしらわれ、ジュエリーや高級時計のように輝くパターンが複雑な輝きを放つ。
フラッグシップの最上位モデル「Pura80」のカメラ機能を中心に、発表会での解説と特徴を紹介する。
1型のUltra Lighting HDR カメラで
ビデオ撮影でも超高HDRを実現
「Pura 80 Pro」は3つのリアカメラを積むが、メインには1型のUltra Lighting HDR カメラを搭載し、「トリプル・リアルタイム・フュージョン・テクノロジー」により、ハイライトとシャドウを後付けで処理するのではなく、シーンの超高輝度、明るい部分、暗い部分の3つの異なる信号を同時に取得することで、16EVという超高ダイナミックレンジを実現している。先代のPura70では12EVだったので4EV向上した。
そのため、逆光ポートレート撮影も、カメラはハイライトとシャドウの露出を正確にコントロールし、顔は立体的で明るく、リアルな肌色と深みを保ちながら、明るい背景は白飛びしない。
また、街のネオンや燃え盛るトーチライトまで、露出オーバーや露出アンダーによるディテールの損失なく、忠実に捉える。
「AI・シネマティック・エンジン」は Ultra Lighting HDR カメラと連携して動作し、街の夜景、コンサート、夕焼けの背景など、現実世界の様々な状況において、ハイライトとシャドウのディテールを同時に復元し、人間の目が捉える繊細なグラデーションを忠実に再現する。
センサーの大型化により、低照度条件下でもディテールを捉える優れた集光性能も実現。さらに、Ultra Chroma Cameraが正確な色再現をおこない、明瞭で鮮やかな夜景を描き出す。
世界初
前玉自動切り替えの潜望鏡カメラで
83mmと212mmの光学撮影を実現
「Pura 80 Ultra」の望遠カメラは1台だが、「切り替え式デュアル望遠カメラ」を世界で初めて搭載した。潜望鏡型カメラの前玉を切り替えることで、3.7倍および9.4倍の光学ズームを実現している。
切り替えは、レンズは動かずに、プリズムと遮光版が入れ違いに移動するもの。「 デュアル・スパイラル・セルフロック技術」と呼び、ミクロンレベルのモーター制御を特徴としている。これによって、1/1.28型センサーと、3.7倍の中望遠レンズ、9.4倍の超望遠レンズを1つのユニットに統合し、業界最大の望遠光量を実現する。
「Pura 80 Ultra」と「Pura 80 Pro」には、ユーザの好みに合わせてカスタマイズできる「AI Smart Controls Button」を導入。カメラ、フラッシュライト、AIレンズなど、個別に設定した機能にワンタップでアクセスできる。
リアカメラのスペックは、
☆メインカメラ:22.5mm相当
5000万画素、1型Ultra Lighting HDR Camera、絞りはF1.6~F4.0を内蔵、OIS搭載
☆超広角カメラ:13mm相当
4000万画素、F2.2
☆望遠カメラ:83mm・212mm相当
5000万画素(3.7倍光学ズーム)、F2.4、センサーシフトOIS
1250万画素(9.4倍の光学ズーム)、F3.6、センサーシフトOIS
☆スペクトルカメラ:
150万画素、Spectral Channels Ultra Chroma Camera
レンズ焦点距離はフルサイズ換算で13mmから22.5mm、83mm、212mmの画角をカバーし、さらに最高で100倍のデジタルズームが可能。動画は4K(3840×2160ドット)をサポートする。
撮影モードとしては、AI動画、超高速スナップショット、夜間撮影、スーパーマクロ、高解像度、タイムラプス、超広角レンズ、物理絞り調整、ポートレート、プロ、スローモーション、パノラマ、ライトペインティング、フィルター、ステッカー、マスターAI、笑顔キャプチャー、オーディオコントロール、タイマー、バースト撮影が可能だ。
搭載するHarmonyOS のAI機能では、のぞき見をカメラで感知して知らせてくれるほか、通話時の双方向のバックグラウンドノイズ除去、WEBページやアプリ、ドキュメントの翻訳も可能となっている。
ボディカラーはPrestige GoldとGolden Blackの2色。サイズは163×76.1×8.3mmで重さは233.5gだ。
ディスプレーは6.8インチで2848×1276ドット、10億7000万色表示のLTPO OLEDで、リフレッシュレートは1~120Hz、1440Hzでの調光、タッチサンプリングレートは最高300Hz。
OSはEMUI 15.0、メインメモリーは16GBで、ストレージは512GB搭載、ストレージスロットはない。
バッテリーは5170mAh内蔵で、HUAWEI スーパーチャージ(最大100W)が可能。20V/5A (最大100W)の超高速充電をサポートするほか、20V/4.4A、10V/4A、10V/2.25A、4.5V/5A、5V/4.5Aの超高速充電、および9V/2Aの高速充電が可能だ。
ワイヤレス充電では、別売のワイヤレスHUAWEI SuperChargeを使えば、最大80Wでの充電が可能となる。
世界初
ミドルモデルも1型センサー搭載
「Pura 80 Pro」
ミドルモデルの「Pura 80 Pro」は、ボディーカラーはGlazed Red、Glazed White、Glazed Blackの3色で、サイズは163×76.1×8.3mmとUltraと同じだが、重さは219gと少し軽い。ディスプレーは6.8インチでUltraと同じだ。
OSはEMUI 15.0、メインメモリーは12GBで、ストレージは512GB搭載、ストレージスロットはない。
リアカメラのスペックは、
☆メインカメラ:22.5mm相当
5000万画素、1型Ultra Lighting Camera、絞りはF1.6~F4.0を内蔵、OIS搭載
☆超広角カメラ:13mm相当
4000万画素、F2.2
☆マクロ・望遠カメラ:92.5mm相当
4800万画素、4倍ズーム、F2.1、OIS
☆スペクトルカメラ:
150万画素、Spectral Channels Ultra Chroma Camera
望遠カメラでマクロも撮れ、100倍デジタルズームが可能だ。
ベーシックモデル「Pura 80」に
新タブレットも発表
「Pura 80」のボディーカラーはFrosted Gold、 Frosted White、Frosted Blackの3色。サイズは157.7×74.4×8.2mmで重さは211g。
ディスプレーは6.6インチで2760×1256ドット、10億7000万色表示のLTPO OLEDで、リフレッシュレートは1~120Hz、1440Hzでの調光、タッチサンプリングレートは最高300Hz。
OSはEMUI 15.0、メインメモリーは12GBで、ストレージは256GB搭載、ストレージスロットはない。
リアカメラ
☆メインカメラ:24mm相当
5000万画素、1型Ultra Lighting Camera、絞りはF1.4~F4.0を内蔵、OIS搭載
☆超広角カメラ:13mm相当
1300万画素、F2.2
☆望遠カメラ:125mm相当
1200万画素の潜望鏡型で5.5倍ズーム、F3.4、OIS
☆スペクトルカメラ:
150万画素、Spectral Channels Ultra Chroma Camera
こちらのデジタルズームは50倍までとなる。
バッテリーは5170mAh内蔵で、HUAWEI スーパーチャージは最大66W、ワイヤレス充電は、最大50Wが可能。
同時に発表となったのは、タブレットの「MatePad 11.5」の新モデルで、画面はTFT LCDで最高輝度が600ニト、ペン入力対応。専用キーボードも用意される。