ELEMENTSは7月15日、同社グループのLiquidが提供するオンライン本人確認サービス「LIQUID eKYC」が、NTTドコモの「ahamo」における契約時の本人確認に導入されたと発表した。これにより、契約希望者はマイナンバーカードなどのICチップ情報と自身の顔認証を組み合わせることで、より迅速かつ安全に手続きを完了できるようになる。
ICチップ活用で審査を自動化し不正利用も防ぐ
今回ahamoに導入されたLIQUID eKYCは、携帯電話不正利用防止法に準拠した方式を採用している。ユーザーが本人確認書類のICチップをスマートフォンで読み取り、自身の顔を撮影するだけで本人確認が完結する仕組みだ。ICチップから氏名、住所、生年月日、性別の基本4情報が自動的に入力されるため、ユーザーの手間を大幅に削減する。
この方式の導入により、これまで目視に頼っていた審査が不要となり、審査工数が大幅に削減される。また、書類を撮影する際に発生しがちだった画像の不鮮明さによる手戻りもなくなる。セキュリティ面では、ICチップの電子署名を検証することで書類の偽造や改ざんを検知し、さらに自撮りの顔画像と本人確認書類の顔情報を照合することで、なりすましを防止する。生成AIなど巧妙化する手口による不正利用への対策も強化した。
Liquidはこれまでも、ドコモオンラインショップやd払い、ドコモ・バイクシェアの本人確認サービスを提供してきた実績がある。これらのサービス運用で培った本人確認の精度と安定性が評価され、今回の新たな方式の導入にいたったという。
なお、LIQUID eKYCはeKYC市場で6年連続シェアNo.1をうたっており、ELEMENTSグループ全体での累計本人確認件数は約1億3000万件、累計契約数は約600社にのぼる。