人気スマートウォッチ&バンド深掘りレビュー

ドコモの6980円の「スマートウォッチ 01」と「スマートウォッチ 02」 1週間使ってわかった○と× (2/2)

文●村元正剛(ゴーズ) 編集● ASCII

2025年08月10日 12時00分

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“価格相応” と不満に感じたことも3つある……
Bluetoothでの認識、ジェスチャーでの反応、GPS非対応

 十分満足できる製品と言いましたが、“価格相応”と感じた部分もあります。筆者が「ちょっとなぁ……」と感じた3つの点を、気になった順に挙げていきます。

 まず、ワイヤレススピーカーとして認識されてしまう点。スマートウォッチ 01/02にはスピーカーが搭載されていますが、設定を変えない限り、スマホで音楽を聴いたり/動画を観たりする際にも、ウォッチから音声が出力され、その都度、スマホからの出力に切り替える手間が生じました。本製品がBluetoothで接続されたワイヤレスイヤホンや外部スピーカーのように挙動するわけです。

 ちなみに、ほとんどのスマートウォッチは、スマホで視聴するメディアやゲームの音声は出力しない仕様になっています。スマートウォッチでメディアの音声を聴きたい人は少ないと思うので、ぜひ改善してほしいです。

ドコモ

スマートウォッチに接続した状態でiPhoneで音楽を聴こうとすると、スマートウォッチのスピーカーが自動選択され、iPhoneのスピーカーに切り替える手間が生じた

 次に、ジェスチャーへの反応が鈍い点。通常は画面が消灯していて、腕を持ち上げると自動で画面が点灯する設定が用意されていますが、その反応が今ひとつなのです。

 ワークアウト中に計測データを確認しようとしても画面が点灯せず、もう1回勢いよく腕を挙げて、画面をクルッと表向きにするといった動作が求められました。また、ワークアウト中の画面に現在時刻が表示されないのも不便に感じました。

ドコモ

ワークアウト中の画面例。現在時刻が表示されないのが、なにげに不便だった

 3つめはGPSを搭載していない点。他社製品でも同価格帯の製品は搭載しないことが多く、価格的には仕方ない部分ではありますが、ランニングやウォーキングで正確な経路や距離を記録するには、スマホを一緒に携帯する必要があります。

 また、筆者は何度かウォーキングを記録しましたが、ルートの記録には「TechWear」アプリからウォーキングを起動する必要があり、ウォッチから起動した場合は経路が記録されませんでした。また、「TechWear」アプリとウォッチ画面の消費カロリー量に、なぜかかなり差が出るのも気になりました。ちなみに、ウォッチに表示されるカロリー量が正しいようで、アプリには心拍数を考慮しない目安の数値が表示されるようです。

ドコモ

「TechWear」アプリの「トレーニング」(左)から起動すると、スマホのGPSで取得した経路(中央)も記録される

ドコモで販売している製品なのに
肝心のドコモの「dヘルスケア」との連携がやや面倒

 スマートウォッチ 01/02は、ドコモの健康管理サービス「dヘルスケア」と連携させることもできます。筆者は「dヘルスケア」を使っていないので必要ではないのですが、どのように設定するのかを確かめてみました。

 「TechWear」アプリのメニューには「dヘルスケア」という名称の項目はなく、プレスリリースによると、iPhoneでは「ヘルスケア」、Androidでは「ヘルスコネクト」アプリが必要になるとのこと。ウォッチで計測したデータはそれらのアプリに介して「dヘルスケア」に同期させる仕組みになっているようです。

ドコモ

Pixel 9 Proに「dヘルスケア」アプリをインストールし、スマートウォッチ 01との連携を試みた。まずスマートウォッチ 01に「ヘルスコネクト」アプリをインストールして同期を設定し、次に「dヘルスケア」アプリを「ヘルスコネクト」に紐づける必要があった

 この操作はユーザーが能動的に調べないとわかりづらく、ドコモが「docomo select」として販売する製品としては、お粗末な仕様と感じました。以前、同じく「docomo select」として販売されているスマートリング「SOXAI RING 1.1」を試したときには、専用アプリのメニューに「dヘルスケア連携」という項目があったと記憶しています。スマートウォッチ 01/02でも、そうした配慮があればなぁと思ったのが本音です。

 とは言え、スマートウォッチ 01/02は、約7000円のスマートウォッチとしては十分に満足できる仕様。迷わずに快適に操作できたので、初めてスマートウォッチを使う人には適しているでしょう。今後のアップデートで、さらに使いやすく改善されることを期待したいです。

 

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