真夏の、しかも8月8日に新製品が発売されるってあまり聞かないのだけど、出ちゃいましたよ、ソニーの「RX1R III」。これには驚いた。なお、価格はソニーストアオンラインショップで65万8900円。
RX1というのは2012年に発売されたRX1が初代機。RX1Rはそのバリエーション。初代機が2012年で2代目の「RX1R II」が2016年発売。そして2025年に3代目なのだ。間が空きすぎてて、新型が出るとは皆思ってなかったので驚いたというわけ。
このRX1Rは35mm F2.0の単焦点レンズを搭載した、画質とコンパクトさを追求した高級コンパクトデジカメ。小さくてシンプルで高画質なのだ(その分価格も高いけど)。
Cyber-shotシリーズではあるのだけど、中身は最新のαシリーズ並なので、AFは速いしサクサク撮れるしもちろん猫瞳AF付ってことで猫を撮るのである。
35mm単焦点で望遠に強いわけじゃないので、これは室内猫だなってことでいつもの「保護猫シェルターqueue」へ出動。製品写真と一緒に写っているミケから。前後のボケがきれいで階調も柔らかくて、さすがって感じ。
35mmって焦点距離が絶妙で、近い距離の猫を撮るのにいい。比較的軽いので左手でおもちゃを操りながら、右手で撮るって芸当も簡単である。
冒頭写真もそのパターンで遊びながら撮ったもの。足を怪我しているため治るまでケージに保護されている子猫がいたのである。その子が遊びたくてしょうがない顔をしてたのでちょっと遊んで上げたのだ。
その猫と色は違うけど兄弟なのがこちら。ちょっと高いところにいるところをローアングルで。
人になれてて遊びたがる猫もいいけれども、この日は人になれておらず、近づくとにらみつける猫がいつものベッドから外に出て、撮りやすい場所にいてくれたのである。「これ以上近づくなよ」って感じで、にらみつける顔がカッコよかったのでギリギリまで近づいて1枚。
もう1匹、近づくと必ずシャーッと威嚇していた猫もケージから外に出て、ガラス窓に吸盤で張り付いたベッドにいたのだ。近づくと睨むけれども威嚇はしなくなってた。
シェルターのスタッフさんに聞くと、相変わらず撫でさせてはくれないけど、威嚇はしなくなったそうだ。ちょっとは警戒心も薄れてきたのかも。
そしてもう1匹。こちらもまだ人になれてなくて、目を合わせてくれないふさふさ猫がいるのである。いや、人にはなれているそうなのだけど、まだシェルターにはなれていないようで、不用意に近づくと猫パンチが飛んでくる。でも、このふさふさっぷりを撮りたいなと思ってシャッターを切った1枚。
さてカメラの話。このカメラ、絞り開放で撮るとほどよく柔らかくてい綺麗なぼけの描写を楽しめるのだ。めちゃ高級なお値段なのでおいそれとは買えないけど、絞りリングと電子ダイヤルでマニュアル露出を楽しみつつ撮るのが楽しい。
カッコよくてよく映るカメラなのである。趣味の高級猫スナップカメラである(もちろん猫以外を撮ってもいいのだけどね)。
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筆者紹介─荻窪 圭

老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/