シャオミを超えたフォトグラファーキットは
望遠レンズにも対応
vivo X200 Ultraをカメラとして活用するためにフォトグラファーキットも販売されている。これはカメラ関係のアクセサリー類を豊富に展開している中国PGYTECH製のもので、vivoの純正品扱いとして販売されている。
前モデルのX100 UltraにはSmallRig製のキットが提供されていたが、X200 Ultraのフォトグラファーキットはデザインも機能も大幅に向上している。
フォトグラファーキットのベースとなるのがケースだ。ケースはグリップが装着できる形状になっているが、その装着部分は引き出し式のスタンドとなっている。また円形のカメラバンプ部分は飾りリングが装着されているが、これを外して67mmフィルター取り付けリングを装着することで、カメラ用の豊富なフィルターが利用できる。
蛇足だが中国メーカーのカメラフォン向けのフォトグラファーキットは、どのメーカーもフィルター径は67mmに対応させている。
ケースのスタンドを引き出すと、これくらいの角度でX200 Ultraを立てることができる。動画を見るのにもちょうどいい角度と言えるだろう。また、側面はAction Buttonの部分も広く開いているのでボタン操作もしやすい。そのほか、ケース背面がシボ加工仕上げになっているので持ったときも滑りにくい。
グリップを付けるとカメラ風の外観となる。写真ではグリップの表面に運送時の保護フィルムが巻き付けられた状態となっている。グリップには2300mAhのバッテリーがあり、X200 Ultraの補助バッテリーとして使うこともできる。本体とグリップは内部のUSB Type-C端子で接続されるため、Bluetoothでのペアリングなどは不要だ。
グリップには、カメラとして使うためのボタン類が多数搭載されている。シャッターボタンは半押しによるフォーカスロックにも対応。長押しでカメラの起動も可能だ。その周りを覆うズームレバーは焦点距離の切り替えができる。赤いボタンはビデオ撮影用の専用ボタンだ。その隣に見えるコントロールダイヤルは回転式で、露出、シャッター速度、ISOなどを調節できる。
このグリップは厚みがあり、装着した状態でX200 Ultraを片手で持ち、多少ラフに手を振ったりしても滑らせて落してしまうようなことはない。底面側には三脚穴もあるのが便利だ。
もちろんスマートフォンとして使うにはグリップの大きさが気になるが、使わないときはワンタッチで外せるので問題ないだろう。フォトグラファーキットが利用できるスマートフォンとしてはシャオミの「Xiaomi 15 Ultra」があるが、X200 Ultraのフォトグラファーキットのほうが完成度は高いと感じられる。
フォトグラファーキットだけでも便利だが、X200 Ultraにはさらに望遠レンズキットも用意されている。しかも、レンズに加え三脚用に取り付けるマウントも付属している。レンズを付けた状態ではX200 Ultraの全重量が重くなるため、このマウントを望遠レンズに装着し、マウント下部の三脚穴に三脚を取り付けて利用するわけだ。
望遠レンズもツァイスと協業したもので、本体には青のロゴマークもしっかり入っている。レンズは2.35倍で装着すると200mmからデジタルで最大5400mm相当の撮影が可能。本体は金属製で作りもしっかりしている。
マウントは通称「Tマウント」と呼ばれる、スマートフォンなどの簡易的なレンズに使われるもの。さらにレンズ前後を保護するキャップも付属する。
望遠レンズには装着用のマウントをカメラバンプ部分に装着する。マウントはほかのレンズを覆わないように穴が開いている。
前述した望遠レンズを三脚に取り付けるマウントを介すると、このようなスタイルになる。実際の撮影時も、高倍率望遠を使う場合は手持ちでは難しく、三脚を利用したほうが良い。
望遠レンズを取り付けると、カメラアプリが自動判断して望遠レンズモードとなり、焦点距離が望遠レンズの200mm、400mm、800mm、1600mmへと表示が変わる。手動では最大5400mmまで利用できる。