話題のスケてるスマホ「Nothing Phone(3)」とヘッドフォンが未来すぎてカッコ良すぎ! (2/2)

文●村元正剛(ゴーズ) 編集●ASCII

2025年08月22日 09時00分

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直感的な操作性にこだわったHeadphone(1)

 製品プレゼンテーションをしたNothing Japan代表の黒住氏は、デザイン先行で市場を切り開いてきたNothingの歴史を振り返り、これから新しいフェーズに入ることを強調した。

Nothing Japan代表の黒住吉郎氏

Nothingのデバイスは10m離れた場所から見てもわかる個性的なデザインが特徴

スマホやワイヤレスイヤホンなどの総売り上げ高は10億ドルを超えた。しかし、スマホ市場でのシェアは、まだ0.2%に過ぎず、さらに大きく成長する可能性を有している

すでにある市場に参入するだけでなく、最近はオープンイヤー型のイヤホンや、AIを用いた「Essential Space」をリリースするなど、新しい挑戦も始めている

 Headphone(1)はNothingならではのシースルーデザインを採用。耐久性と軽量性を両立させるためにアルミを使い、黒住氏いわく「建築的な精密さ」が感じられるデザインに仕上がっている。

Headphone(1)も、Nothing Phoneと同じようにシースルーデザインを採用

 イギリスのオーディオメーカー・KEFと共同開発したヘッドフォンであることも大きな特徴。KEFは原音に忠実なサウンドに定評があるオーディオメーカーだが、Headphone(1)も、その理念に基づく音響設計となっていると言う。

サウンドは老舗の音響メーカー、KEFと共同開発

ポリウレタンを使ったサスペンションシステムを搭載した40mmのダイナミックドライバーを搭載。もちろん、アクティブノイズキャンセリング機能も備えている

 直感的な操作を実現するために3つの物理ボタンを搭載。タッチコントロールではなく、押したり、回したりすることで、選曲、音量調整、ノイズキャンセリングモードや外音取り込みモードへ切り替えられる仕組み。Bluetoothでのワイヤレス接続だけでなく、3.5mmのオーディオケーブルが付属するので、有線での接続にも対応している。

右側のヘッドフォンの側面上に、音量調節や再生・一時停止、ANCモードの切り替えができる「ローラー」を搭載

「ローラー」の下にあるのが、選曲ができる「パドル」。着信への応答・拒否にも使う

2つのボタンとは少し離れた位置にある「ボタン」は、ユーザーがカスタマイズできるボタンだ

 Headphone(1)の設定は「Nothing X」アプリ(Nothingのスマホにはプリインされている)で行うが、同アプリで自分好みの音質にカスタマイズしたり、ChatGPTとの連携などを設定したりすることも可能。さらに、新しい機能として「Channel Hop」を搭載。Headphone(1)のボタンを押すだけで「Spotify」や「Apple Music」などのプレイリストを切り替えられる機能で、複数のサブスクにまたがって利用することもできる。

簡単にプレイリストを切り替えられる「Channel Hop」を新搭載

主要な音楽配信サービスに対応している

 バッテリーはANCオフの場合は最長80時間、ANCオンでも35時間持つ。わずか5分の充電でもANCオンで2.4時間聴けるので、電池持ちや電池切れを気にせずに使えそうだ。

フル充電しておけば、3日以上聴き続けることも

Headphone(1)の特徴のまとめ。防塵・防滴にも対応している

Nothing CEOのカール・ペイ氏もイギリスから来日

 発表会には、イギリスから来日したNothing CEOのカール・ペイ氏が登場。日本でのこれまでの取り組みについて語った。ペイ氏は「昨年、日本にオフィスとチームを設立し、日本でのブランド知名度は日増しに高まっている。Nothingのウェブサイトへのアクセス数はインドと米国に次いで3位」「楽天モバイルと共同でPhone(3a)も発売できた」と、日本市場での進捗が好調であることをアピールした。

「東京に戻って来られてうれしい。これからも頻繁に戻ってきたい」と話したCEOのカール・ペイ氏

日本市場での着実な成長をアピールし、「引き続き日本市場に注力していく」と話していた

楽天モバイルではPhone(3)をおトクに購入できる

 Phone(3)は、Nothingの公式サイトで販売されるほかに、楽天モバイルから発売されることも発表された。Nothing公式サイト以外では、楽天モバイルだけの取り扱いになるとのこと。楽天モバイルのシャラッド・スリオアストーラ氏がゲストとして登場した。

楽天モバイル 代表取締役 共同CEO兼CTOのシャラッド・スリオアストーラ氏

 スリオアストーラ氏は、Rakuten最強プランに付帯するプログラムの多様化などによって、契約回線が900万回線を突破したことなど、楽天モバイルの進捗を報告。4月に発売したNothingのPhone(3a)が好調であることも明かした。

 Phone(3)は、楽天モバイルの全店舗での販売をめざし、12+256GBを11万9900円、16+256GBが13万8900円と、Nothing公式サイトよりも安く販売することを発表。また、楽天モバイルユーザーは「Rakuten AI」が使える優位性もアピールした。

Phone(3a)の取り扱い店舗は限定的だったが、Phone(3)の発売を機に、全店舗に広げる計画

分割払いで購入し、2年使って返却することで、実質負担金を安くできるプログラムも利用可能

楽天モバイル独自のアプリやAIサービスを利用できることもアピール

【まとめ】Glyphマトリックスが思った以上に便利かも

 イベント会場には、発表されたばかりのPhone(3)とHeadphone(1)の実機が展示され、いち早く実際に触れて操作感を試すことができた。

発表会後に実機に触れることができた

 筆者は普段、耳をすっぽり覆うオーバーイヤー型のヘッドフォンを使っていないので、同タイプのヘッドフォンと比較はできないが、Headphone(1)の音質は非常に良く、音に包まれるような没入感を味わえた。ヘッドフォンに搭載された3つのボタンも手触りだけでわかり、カチカチッと直感的に操作できた。マニュアルを見ずとも操作は覚えられそうだ。

Headphone(1)の設定は「Nothing X」アプリで行なう

ボタンの操作感は良好だった

 Phone(3)は、ガラスパネルとアルミフレームの手触りが良く、手にしただけでハイエンドと思える質感。約6.7型のディスプレーは、四辺のベゼルが1.87mmと細く、大画面だけど持ちやすくも感じた。なんといっても楽しかったのがGlyphマトリックス。小さなドット絵の動きが楽しく、見ているだけでも飽きなかった。

非対称の背面とは逆に、フロントパネルは四辺のベゼルが同じ幅でシンメトリー

ブラックはややグレー寄りで、ホワイトは涼しげな白。迷う人は実機を見比べたほうがいいだろう

Glyphマトリックスは思っていた以上に用途が広く、役立ちそうな印象

 Nothing Japanの黒住氏は、Phone(3)について「使うことでユーザーがよりクリエイティブになれるように設計した」と話していたが、まさにそんな印象を受けた。気になる人は、楽天モバイルのショップで触れてみることをオススメする。

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