直感的な操作性にこだわったHeadphone(1)
製品プレゼンテーションをしたNothing Japan代表の黒住氏は、デザイン先行で市場を切り開いてきたNothingの歴史を振り返り、これから新しいフェーズに入ることを強調した。
Headphone(1)はNothingならではのシースルーデザインを採用。耐久性と軽量性を両立させるためにアルミを使い、黒住氏いわく「建築的な精密さ」が感じられるデザインに仕上がっている。
イギリスのオーディオメーカー・KEFと共同開発したヘッドフォンであることも大きな特徴。KEFは原音に忠実なサウンドに定評があるオーディオメーカーだが、Headphone(1)も、その理念に基づく音響設計となっていると言う。
直感的な操作を実現するために3つの物理ボタンを搭載。タッチコントロールではなく、押したり、回したりすることで、選曲、音量調整、ノイズキャンセリングモードや外音取り込みモードへ切り替えられる仕組み。Bluetoothでのワイヤレス接続だけでなく、3.5mmのオーディオケーブルが付属するので、有線での接続にも対応している。
Headphone(1)の設定は「Nothing X」アプリ(Nothingのスマホにはプリインされている)で行うが、同アプリで自分好みの音質にカスタマイズしたり、ChatGPTとの連携などを設定したりすることも可能。さらに、新しい機能として「Channel Hop」を搭載。Headphone(1)のボタンを押すだけで「Spotify」や「Apple Music」などのプレイリストを切り替えられる機能で、複数のサブスクにまたがって利用することもできる。
バッテリーはANCオフの場合は最長80時間、ANCオンでも35時間持つ。わずか5分の充電でもANCオンで2.4時間聴けるので、電池持ちや電池切れを気にせずに使えそうだ。
Nothing CEOのカール・ペイ氏もイギリスから来日
発表会には、イギリスから来日したNothing CEOのカール・ペイ氏が登場。日本でのこれまでの取り組みについて語った。ペイ氏は「昨年、日本にオフィスとチームを設立し、日本でのブランド知名度は日増しに高まっている。Nothingのウェブサイトへのアクセス数はインドと米国に次いで3位」「楽天モバイルと共同でPhone(3a)も発売できた」と、日本市場での進捗が好調であることをアピールした。
楽天モバイルではPhone(3)をおトクに購入できる
Phone(3)は、Nothingの公式サイトで販売されるほかに、楽天モバイルから発売されることも発表された。Nothing公式サイト以外では、楽天モバイルだけの取り扱いになるとのこと。楽天モバイルのシャラッド・スリオアストーラ氏がゲストとして登場した。
スリオアストーラ氏は、Rakuten最強プランに付帯するプログラムの多様化などによって、契約回線が900万回線を突破したことなど、楽天モバイルの進捗を報告。4月に発売したNothingのPhone(3a)が好調であることも明かした。
Phone(3)は、楽天モバイルの全店舗での販売をめざし、12+256GBを11万9900円、16+256GBが13万8900円と、Nothing公式サイトよりも安く販売することを発表。また、楽天モバイルユーザーは「Rakuten AI」が使える優位性もアピールした。
【まとめ】Glyphマトリックスが思った以上に便利かも
イベント会場には、発表されたばかりのPhone(3)とHeadphone(1)の実機が展示され、いち早く実際に触れて操作感を試すことができた。
筆者は普段、耳をすっぽり覆うオーバーイヤー型のヘッドフォンを使っていないので、同タイプのヘッドフォンと比較はできないが、Headphone(1)の音質は非常に良く、音に包まれるような没入感を味わえた。ヘッドフォンに搭載された3つのボタンも手触りだけでわかり、カチカチッと直感的に操作できた。マニュアルを見ずとも操作は覚えられそうだ。
Phone(3)は、ガラスパネルとアルミフレームの手触りが良く、手にしただけでハイエンドと思える質感。約6.7型のディスプレーは、四辺のベゼルが1.87mmと細く、大画面だけど持ちやすくも感じた。なんといっても楽しかったのがGlyphマトリックス。小さなドット絵の動きが楽しく、見ているだけでも飽きなかった。
Nothing Japanの黒住氏は、Phone(3)について「使うことでユーザーがよりクリエイティブになれるように設計した」と話していたが、まさにそんな印象を受けた。気になる人は、楽天モバイルのショップで触れてみることをオススメする。