薄さと軽さが魅力的なiPhone Air
すぐに手を出さないほうが無難
今年の新製品だと、当然ながら「iPhone Air」に注目が集まるだろう。あの薄さはたしかにインパクトが強く、触ってみると一層魅力的だ。毎年Pro Maxを買っている筆者でも「これは……気になる」と決心がぐらついたのは事実である。
ただ、薄さに伴うクセも強いだろうと予測される部分があるので、種々のテスト結果などを記事で読んでから選んだ方が安全かもしれない。Airを選ぶなら、その点にご注意を。
バッテリーやカメラなど全機種共通の変化が見える
一方、じっくりとハンズオン会場で話を聞きながら使うと、「全機種共通の変化」が重要であることも見えてくる。ド派手な進化ではないのだが、中身が「iPhone 17世代向け」に色々変化しているのがわかるのだ。
まずは「バッテリー動作時間」。全機種で大幅に伸びている。薄型でいかにもバッテリーが持たないだろうと思われるiPhone Airでも、実はiPhone 16より、スペック上の動作時間は長いのだ。iPhone 17 Pro Maxにいたっては最大36時間(ビデオ再生時)にもなっている。内部構造の変化によるバッテリー搭載量の増加はプラスだ。
そして、意外なほど有効だと感じたのが「フロントカメラ」の変化だ。
全機種で正方形のイメージセンサーとなり、必要に応じて画角が変えられる。要はスマホを縦持ちにしたままで、縦でも横でも、好きな画角で撮影できるわけだ。さらに、AIで「何人で撮影するのか」を検知して画角を変えるので、いちいち設定する必要もない。実は解像度よりもこうした機能の方が重要なのではないか。
また、新しいワイヤレスチップ「N1」により、AirDropやインターネット共有のような「Wi-FiやBluetoothで通信をする機能」の確度と通信効率も上がるという。
どれもシンプルにスペックで出てくるものではないし、それだけでスマホを買い替える動機にはなりづらいかもしれない。しかし、着実に進化して使い勝手を上げる……という観点で言えば、重要な要素であるのは間違いない。
特に、「iPhoneの愛用者が、次もiPhoneに変えると良いと感じる」という意味で、確実に「iPhoneの長期利用者」を狙いにきた新機能と言えるのではないだろうか。