
参考写真 Howard Bouchevereau | Unsplash
アップルは2027年に発売する20周年記念iPhoneに、従来よりも明るく薄い有機ELディスプレーを搭載する予定だという。韓国メディアETNewsが9月19日に報じた。
この新しい有機ELディスプレーは、サムスンが開発したCOE(Color Filter on Encapsulation)と呼ばれる技術を採用する。従来の有機ELパネルでは、反射を抑えてコントラストを向上させるための偏光フィルムがディスプレーの上に配置されているが、このフィルムが有機ELの光の一部を吸収してしまい、明るさと効率を下げる原因となっていた。
COE技術はこの偏光フィルムを取り除き、代わりにカラーフィルターを有機ELの保護層に直接塗る仕組みを取る。その結果、より多くの光を通すディスプレーになり、消費電力を増やすことなくより高い輝度を実現できるという。
また、層を減らすことで全体の厚みも削減され、よりスリムなiPhoneの実現に貢献する可能性もあるそうだ。
ただし、偏光フィルムがないことで反射やグレアの制御が難しくなるため、アップルは屋外での視認性を維持するために高度なコーティングやピクセルレベルの素材などに頼る必要があると予想される。
なお、アップルは20周年記念iPhoneに、4つの端すべてが曲面の完全ベゼルレスなディスプレーを採用するなど、抜本的なデザイン変更を検討していると報じられている。このモデルの前年となる2026年には、アップル初の折りたたみ式iPhoneが発売されるともうわさされている。