Pixel 10 XLは、最上位モデルならではの妥協のないスペックも魅力です。大きな6.8型のディスプレー、航空宇宙グレードのアルミニウムを使用したという高級感あふれるデザイン、そしてパワフルなパフォーマンスを支えるグーグル製CPUの「Tensor G5」。これらの要素が所有欲を満たしてくれることは間違いありません。
Pixel 10 XLを使う3つのメリット
ポイント(1)Google製スマホだからこそ、最新OS、最新機能、最新AIがいち早く使える
Pixelシリーズ最大の魅力は、なんといってもAndroidを開発しているグーグル自身が手掛けるスマートフォンであるという点です。これにより、ユーザーは常に「最新・最高のAndroid体験」を享受できます。新しいOSがリリースされれば、どこ機種よりも早くアップデートが提供され、新機能も利用可能です。
さらに、OSやセキュリティのアップデートが7年間も提供されるという長期サポートは、長く安心して使えるという大きなメリットをもたらします。セキュリティー面でも、「Tensor G5」とセキュリティチップ「Titan M2」による多層的な保護や、Pixelユーザーなら無料で利用できるVPN機能など、Googleならではの堅牢な対策が施されています。
ポイント(2)生成AIを活用した100倍ズームがとにかくスゴい
Pixel 10 Pro XLのカメラ機能で、最大の注目ポイントは「超解像ズーム Pro」によって実現された最大100倍ズームです(サイズ違いのPixel 10 Proでも利用可能)。光学5倍の望遠レンズと生成AI技術を組み合わせることで、肉眼では点にしか見えないようなはるか遠くの被写体も、驚くほど鮮明な画像として記録できます。
これは単なるデジタルズームとは一線を画すもので、グーグルの高度な生成AI処理が細部を補完し、まるでそこに高倍率の望遠鏡があったかのような写真を生成します。旅行先で遠くの建物の装飾を撮ったり、スポーツ観戦で選手の表情を捉えたりと、これまでのスマートフォンでは不可能だった撮影体験が広がります(ただし、AI処理による問題もあります。詳しくは後述)。
ポイント(3)すべてが最高峰。所有欲を満たす最上位モデル カラバリも魅力的
Pixel 10 Pro XLは、その名の通りPixel 10シリーズの最上位に君臨するモデルです。6.8型の「Super Actuaディスプレイ」は、120Hzのリフレッシュレートに対応し、非常に滑らかで美しい表示を実現します。カメラは前述の100倍ズームに加え、動画でも「動画ブースト」を使った8K撮影や、不要な音を消せる「音声消しゴムマジック」などプロレベルの機能を搭載。
メモリーは16GB、ストレージは256/512GBと、あらゆる操作を快適にこなす性能を誇ります。デザインも秀逸で、傷に強い「Corning Gorilla Glass Victus 2」と、ポリッシュ仕上げの航空宇宙グレードアルミニウム製フレームが高級感を演出します。
特に新色の「Jade」は、深みのある美しい緑色で、ほかにはない魅力的なカラーリングです。Pixel 10シリーズに最高の性能とデザインを求めるなら、間違いなくこのモデルでしょう。
購入前に注意したい2つのポイント
ポイント(1)大画面と引き換えの「サイズと重さ」 他社ウルトラハイエンドと比較して、19万2900円~の価格は妥当か
Pixel 10 Pro XLの6.8型という大画面は、動画鑑賞やゲームにおいて圧倒的な迫力をもたらしますが、その分本体サイズも76.6×162.8×8.5mmと大きく、重量は約232gなのでずっしりとした重さがあります。片手での操作は難しく、ポケットに入れると存在感が悪目立ちします。
しかし、この大きさは5200mAhの大容量バッテリーを搭載するためでもあり、長時間の利用を可能にしています。なお、6.3型の「Pixel 10 Pro」は基本的にはサイズが異なるのみで、機能面ではPixel 10 Pro XLと同等です。よりコンパクトかつ高性能なスマホが欲しいなら、そちらを選ぶのもありでしょう。
また、価格も19万2900円~と高価です。他社のウルトラハイエンド級のスマホの中には、カメラを始めとする機能面などで、より魅力的なものも存在します。それらのモデルと比べた際に、すべての面で優秀、もしくは互角とは言いがたいのもまた確かです。
ただ、7年間のアップデート保証や最新のAI機能がすべて含まれていることを考えれば、長く使うことでその価値を十分に感じられるはずです。
ポイント(2)未来への期待が大きい「AI機能」の現在地
100倍ズームは驚異的ですが、生成AIによる“作られた画像”感が強いため、「これを写真と呼んでいいのか」という議論はあるかもしれません。撮影された画像は非常にクリアですが、あくまでAIが「こうであろう」と補完した結果であり、記録写真としての正確性とは少し異なります。実際、文字や人物の顔など、細かな違いが違和感としてハッキリと出る被写体には厳しいものがあります。
とはいえ、思い出をより鮮やかに、より楽しく残すための新しい表現方法と捉えれば、非常に魅力的な機能です。
また、各種AI機能もまだ発展途上のものが多く、現時点ですべてが日常的に役立つとは限りません。しかし、これは裏を返せば「進化の伸びしろ」が大きいということ。OSアップデートなどを通じてAIは今後ますます賢くなり、数年後には手放せない機能になっている可能性を秘めています(その頃にはまたより優れた最新機種が登場しているでしょうが)。