JINS ASSISTは、メガネのつるに装着して頭の動きでデジタルデバイスを操作できるウェアラブルデバイスです。マウス操作が難しい方のデジタルデバイド解消を目指して開発されました。
本体サイズは幅11.8×奥行き47.6×高さ11.3mmとやや大きいものの、重さはわずか4g、ケーブルを含めても約13gと軽量です。PCとはUSB Type-Cで有線接続するため、充電不要で接続が切れる心配もありません。
うなずくなど頭の小さな動きで、マウスカーソルの移動、クリック、ダブルクリック、ドラッグ&ドロップ、スクロールといったマウス操作全般が可能です。ジャイロセンサーや加速度センサーが首の傾きや回転を検知し、それをマウスやポインタの動きに変換する仕組みです。補助ソフトと組み合わせることで、より多くの操作もできるようになります。
Windows、Mac OS、iOS、Androidに対応しており、パソコンを使った仕事や勉強、趣味などをより自由に楽しめるようになることが期待されます。
JINS ASSISTを購入する3つのメリット
ポイント(1)ヘッドトラッキングでガジェット操作が可能に
頭の動きだけでPCやスマホを操作できるので、手がふさがっている状態でも、カーソルを動かしたりクリック操作を行うことができます。「メガネに後付けするだけ」なので、特別なゴーグル型デバイスを買う必要がなく、セッティングもシンプルです。
普段の眼鏡生活の延長に組み込めるので、導入コストは比較的低く済みます(1万5000円)。「ハンズフリー操作」というと、未来的で大げさな機器を想像するかもしれませんが、装着感も自然で、日常に溶け込みやすい点に魅力を感じました。
ポイント(2) WindowsからMacまで、デバイスをまたいで使える
使用には専用アプリが必要ですが、JINS ASSISTはWindows 10以降(x64/ARM64)に加えて、macOS 13以降(Apple silicon/Intel)にも対応しています。Windows派でもMac派でも普段使っている環境にそのまま導入できるので安心です。
共通の操作方法で扱えるなど、WindowsとMacを横断して仕事をしている人にもメリットがあると思いました。
ポイント(3 )強力なサポートツールであること
JINS ASSISTは指や手が思うように動かせない人にとって強力なサポートツールです。「PCを操作したいのに、手が自由に使えない」――そんな場面において、頭の動きだけで基本的な操作が可能になることは、日常のハードルを確実に下げます。しかも、JINSというメガネブランドが提供する安心感も大きいと思います。
デザインもシンプルで、普段つけているメガネに装着して自然に取り入れられる点は心理的な障壁を軽減してくれます。
購入時に注意するべき側面
長時間の作業には不向きかも
とはいえ万能ではありません。実際に長時間PCを操作してみると、首や肩の筋肉に普段と違う負荷がかかるのを感じました。手首や指を使う操作に比べると、どうしても首の微妙な動きが要求されるので、慣れていないうちは少し疲れます。
こういったデバイスは中~長期でつかってこそ真価が発揮される面もあるため、使い続けていくうちになれる面もあるでしょう。
視線トラッキングなど近い機能はOS標準でもある
Windows 11やmacOSには、アクセシビリティ機能として音声入力やスイッチコントロールなど、入力補助の仕組みが組み込まれています。また、専用のアイトラッキングデバイスを組み合わせることで、直感的な視線操作も可能です。
JINS ASSISTは「メガネに装着するだけでハンズフリー操作が実現できる」というシンプルさが魅力ですが、導入する人は、標準機能や既存の周辺機器と比べてメリットがあるかを検討した方がいいでしょう。OSがすでに持っている支援機能で十分に事足りる場合には、あえてJINS ASSISTを導入する必要はないかもしれません。