Androidの「AirDrop」対応で、Googleはセキュリティを理由したAppleの拒否にクギ刺し!?

文●二子/ASCII

2025年11月21日 15時55分

 グーグルは20日、AndroidのQuick ShareとiOSのAirDrop間のファイル送受信機能を実装。まずはPixel 10シリーズで利用可能にしている(「ついにAndroidとiPhoneで“AirDrop”相互送受信が可能に グーグル「Pixel 10」から解禁」)。

AirDrop

Android/iPhone間でAirDropでの送受信が可能になった

 この件について、同社プラットフォーム セキュリティ&プライバシー担当副社長のDave Kleidermacherがブログ記事を投稿(https://security.googleblog.com/2025/11/android-quick-share-support-for-airdrop-security.html)。この新機能は、厳格なセキュリティ基準によって構築されている点を繰り返し強調。現在はAirDropの「すべての人(10分間のみ)」モードで対応しているが、「連絡先のみ」モードでも利用できるようにすべく、アップルが協力してくれることを歓迎するとしている。

AirDrop

現状では「すべての人(10分間のみ)」モードでのみ対応で、「連絡先のみ」モードでも可能にできるようアップルに呼びかけている

セキュリティ重視のグーグルの開発方針を繰り返し強調
アップルは果たして拒否するか協力するか

 投稿内ではあらためて、「Secure by Design」と名づけられたグーグルのセキュリティ重視の開発哲学を紹介。プログラミング言語にはRustを用いて、メモリ安全性の脆弱性を徹底的に排除し、実際に成果を上げている点、Android/iOS両方のプラットフォームレベルでの保護にしっかり対応している点、ファイルの受信の前にはユーザーの承認が必要な点を紹介。

 また、自社でのテスト後には、第三者のセキュリティ企業であるNetSPIによる独立した評価を受け、情報漏洩が発生しないことを確認したとしている。

 そして最後の段落では「The Future of File-Sharing Should Be Interoperable(ファイル共有の未来は相互運用可能であるべき)」という見出しの後、「業界のパートナー」とプラットフォーム間での安全かつシームレスな通信を、すべてのユーザーに提供することに引き続き努めていくと締めている。

 この「業界のパートナー」(industry partners)として想定されているのは当然ながらアップル。アップルはこの呼びかけに対しても、セキュリティを理由にAirDropを閉ざすことを選ぶのか、協力する姿勢を示すのか、今後が注目だろう。


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