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Apple Musicに「空間オーディオ」登場! 楽しむ方法を徹底解説 (3/7)

文●山本 敦 編集●飯島恵里子/ASCII

2021年06月11日 09時00分

第5世代の12.9インチiPad ProにAirPods Maxによる組み合わせで空間オーディオ対応コンテンツを聴いた

新しいiPad ProとAirPods Maxで空間オーディオを聴いた

 新しい第5世代の12.9インチiPad ProにAirPods Maxをつないで、プリンス&ザ・レヴォリューションのアルバム「Purple Rain」から『When Doves Cry』を聴いた。

 音楽を再生した途端、目の前にステージの情景が浮かんでくるような体験だ。見晴らしがとても良く、音場が広々としている。奥行き方向に描かれる情景も限界を感じさせない。何より音場の天井が高いことがドルビーアトモスによる立体音楽体験の特徴だ。

 プリンスのボーカルがセンターの位置に力強く定位する。声の繊細なニュアンスの変化も生々しく見えてくる。ステレオ再生に切り換えてみると、空間オーディオで聴いた方がエレキやシンセサイザーなど、バンドの楽器とボーカルの位置関係が明らかになることがよくわかる。

 効果音の粒立ちも鮮やかだ。イントロのコーラス、アウトロのシンセサイザーによる演奏は、頭の周囲をぐるぐると回る音の移動感がよく伝わってきておもしろい。空間オーディオ再生ならではの醍醐味だ。さらに腹の底を突くように力強い低音による演奏全体の安定感も見事だ。「ドルビーアトモスによる空間オーディオ」の価値は、恐らく体験する誰もがすぐさま実感できるものだと思う。

原音再生の感動が味わえるロスレス再生

 Apple Musicでは今後、7500万曲を超える楽曲を高品位なロスレスクオリティで聴けるようになる。ロスレスは、CDと同等の44.1kHz/16bit以上の音質。アップルが“CDよりも高音質なロスレス”と呼ぶ48kHz/24bitの音源700万曲以上が配信される。アルバムのページ、または楽曲再生中の画面に表示される「ロスレス」「ハイレゾロスレス」のアイコンが目印だ。

 従来、Apple Musicの音楽コンテンツはiPhoneにiPadなどモバイルデバイスを使って、いつどこでも楽しめるようデータに圧縮をかけてファイルサイズを削減した状態で配信している。再生時に消費するモバイルデータ通信の容量を少なく抑えるためだ。その代償として、元のソースが持つ情報量は必然間引かれることになる。

 ロスレスオーディオに対応したことで、Apple Musicは制作された音源の情報をロスなく届けられるようになった。アップルの各デバイスで楽しむために必要な環境設定から整理しよう。

 iPhoneやiPadの場合は「設定」アプリから「ミュージック」を選択。「オーディオの品質」に入ると「モバイル通信ストリーミング」「Wi-Fiストリーミング」「ダウンロード」の各項目ごとに音質の上限が決められる。データ容量に制限がない、あるいは大容量のデータプランを契約している場合は、モバイル通信ストリーミングの音質もロスレス以上で良いと思う。それ以外の場合はロスレス再生を選ぶとあっという間に「ギガ死」を迎えてしまうので注意したい。ロスレス再生はWi-Fiストリーミングとダウンロード時のみに設定しよう。

モバイル通信ストリーミング、Wi-Fiストリーミングなど再生環境ごとにオーディオ品質が選べる

 ロスレス、またはハイレゾロスレスの楽曲をiPhone、iPadにダウンロードしてオフラインで聴くこともできる。この場合はストレージに多くの空き容量を必要とすることも覚えておこう。例えば10GBのストレージに保存できる楽曲数の目安は、ロスレスの場合が1000曲、ハイレゾの場合は200曲だ。

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