末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢

ファーウェイCFOが帰国して英雄に スマホのマイナスは大だが、パブリッククラウドではすでに世界5位 (2/2)

文●末岡洋子 編集● ASCII

2021年09月29日 12時00分

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一方でファーウェイのパブリッククラウドはすでに世界5位に

 そのHUAWEI CONNECTでは、パブリッククラウドサービス「HUAWEI CLOUD」がテーマの中心となった。ファーウェイは上海で開催した2017年の同イベントで、「世界5大クラウドに入る」と宣言した。筆者は驚くとともに慌てて指を折って事業者を数えながら、ファーウェイがどこを抑えて(まずは)5位に食い込むつもりかと思案したものだ。

 あれから4年。Gartnerによると、本国(中国)のIaaSにおけるシェアはAlibaba Cloudについて2位、グローバルでも5位(Amazon、Microsoft、Alibaba、Googleに次ぐ)となっている。いやはや、しっかり目標を達成していたようだ。

 ファーウェイは今年のイベントで、230万人以上の開発者、6000社以上の技術パートナーがHUAWEI CLOUDに参加していると述べている。世界27地域に61アベイラビリティゾーン(AZ)があり、世界170ヵ国をカバーしているそうだ。

 そして、分散型クラウドネイティブサービス「HUAWEI CLOUD UCS」を発表。UCSとはubiquitous cloud-native serviceの頭文字を取ったもので、クロスクラウド、クロスリージョンでクラウドネイティブを実現するサービスだそうだ。

 法人向け事業は、通信事業者向け、消費者向けに続く第三の柱として暖めてきたようだ。とは言え、同社の事業全体の10%を占める程度で、まだまだスマホのマイナスを相殺するレベルとは言えない。

 

筆者紹介──末岡洋子

フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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