格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す!

基本料0円のpovo2.0がスタート、タダで使い続けることは可能? 利用は簡単? まずは試した (1/2)

文●正田拓也 編集● ASCII

2021年10月03日 12時00分

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 基本料無料でトッピングでサービスを追加していく、auの新料金プラン「povo2.0」がスタートした。家にこもってWi-Fiを使い、電話は着信だけでいいというのならタダで使えそうなpovo2.0は、本当に安く使い続けられるのか、そして加入は簡単なのか、早速試した。

povo2.0の申し込みはすべてアプリから

0円で使い続けられるのか? 最低維持費はどのくらい?

 あらためてpovo2.0の仕組みを紹介しておくと、ベースの基本料金は0円。0円のままでできることは、最大128kbpsという非常用とも言える遅いデータ通信と電話、SMS。発信する場合は、30秒あたり22円という従量課金になるが、着信だけに徹すれば0円のままだ。

 固定のネット回線がある自宅に家ごもりをしており、完全にWi-Fiで接続するだけならこれでも問題ない。エリアはauと同じなので、家の奥の部屋にいて圏外というケースもあまりないだろう。

 しかし、さすがにタダで使い続けられないようなルールも設定されている。最後に購入した有料トッピングの有効期限の翌日から180日間、有料トッピング購入などがないと利用停止になるとしている。有料トッピングはデータ通信/コンテンツ/通話/サポートの4ジャンルで、データ通信は1GB/3GB/20GB/60GB/150GBの5段階と、24時間使い放題の合計6つ。容量に応じて有効期限が決まっている。

データトッピングと通話トッピング。通話トッピングは月単位になり、一度申し込みをすると解除するまで自動継続する

データトッピングなしでも最大128kbpsのデータ通信は可能。実際に通信してみたが、さすがに遅くてかろうじてメールやアプリの一部が使える程度という印象

 3GB(30日間)で990円のトッピングを約1ヵ月ごとに追加していく使い方では、ソフトバンク「LINEMO」のミニプランとほぼ同等のコストとなり、20GB(30日間)で2700円のトッピング購入は従来のpovo1.0(月2728円)とほぼ同じとなる。

 限りなくタダに近い金額で維持しようと思えば、ネットは家のWi-Fi経由、電話はもっぱら着信となるが、180日ルールに抵触しないように最小限のトッピングを繋いでいけばいいだろう。コンテンツの「smash.使い放題パック(24時間)」は220円。データ通信のトッピングでは「1GB(3日間)」の390円や「データ使い放題(24時間)」の330円を約半年に一度利用すれば、180日ルールを回避できる。

 つまり、約1年間の「最小維持費はsmash.使い放題パック」を180日ごとに2回購入する440円、有料トッピング購入のあった月はユニバーサルサービス料と電話リレーサービス料がかかるので、年間440円プラス数円が最低維持費となる。

 なお、従量課金となる通話料やSMSの送信料は有料トッピング扱いになるのかどうか。加入時の重要事項説明によれば、期間内に660円以上の利用があれば利用停止にならないとのことだ。

au PAYで特定店舗で買い物すると容量がもらえる
月間数GBゲットも十分に現実的

 最低維持費ではあまりにデータ通信が激遅なので、さすがに少しは通信量が欲しくなる。特に新型コロナウイルスによる自粛も終焉に向かう可能性があり、いつまでも家ごもりしているわけでもないからだ。

ギガ活にはあらかじめエントリーが必要

 その場合には、通信量がもらえる「#ギガ活」がある。特定店舗でau PAYを使って買い物したり、街中やバーチャル空間でギガを「さがす」ことや、なにかに「あたる」などして、通信量がもらえるのだ。

 外食や中食系では、すき家、丸亀製麺、ローソン、ドトールコーヒーなどの500円以上の購入で300MB(3日間)がもらえるため、平日に毎回対象店舗でランチを食べ続ければ、トッピングを買わずに月6GB強が使える計算だ。

 ただし、注意したいのはその通信量が使えるタイミング。購入後1週間程度でメールでプロモコードが送られてきて、アプリで適用すると使える仕組みなので、「ギガが無くなった!」と丸亀製麺に駆け込み、うどんをすすればすぐデータ通信が使える類のものではない。また、プロモコードの有効期限は30日程度なので、ギガ活は計画的にする必要がある。

アプリにはプロモモードの登録画面があり、もらったコードはアプリで登録して有効になる

 また、ランチで外食はしないというのなら、展開地域に偏りがあるもののスーパーマーケットの「ベイシア」で2000円以上の買い物をして1GB(7日間)をもらう方法もある。家族の食材を買うような状況なら金額もクリアしやすいため、買い物だけで月4~5GBを得ることも難しくない。

 そのほか、ベイシア系列のホームセンターのカインズや、スポーツ用品店のヒマラヤも2000円以上で1GB(7日間)がもらえる。ただ、ホームセンターはともかく、スポーツ用品店で買い物をし続けるのは少しハードルが高い。

 特定店舗でのau PAYでの支払い以外にも、店舗の利用でデータ容量のプロモコードがもらえるケースもある。コードが書かれたカードが渡される仕組みで、その場で適用できる。ザファームというキャンプ場では、7000円以上の利用で3GB(30日間)がもらえることもあり、今後は一度の高額利用で長期間データが使えるようなお店の登場にも期待できる。

 なお、これらの店舗は開始時点の対象なので、変更が加わる可能性は十分ある。買い物やサービスの利用で日々のデータ容量をまかなえる機会は多くなるはずだ。ただし、ギガ活で得たデータ容量はトッピング購入扱いとはならないため、回線維持のためには別途有料トッピングの購入は必要だ。

 そして注意しなければならないのは、現状のpovo2.0では「auかんたん決済」が使えないため(「当面の間、利用できない」と記されている)、月々の料金に合算する形でのau PAYへのチャージが不可能。ギガ活にはau PAYの利用が不可欠なのにチャージ方法が限定される点は注意が必要だ。

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