Pixelシリーズならではのカメラ性能も光る
背面のカメラは48メガのメイン(広角)カメラを挟むかたちで、10.8メガの超広角カメラ(0.6倍)と望遠カメラ(5倍)がそれぞれ配置されている。以前ASCII.jpでレビュー(【写真家レビュー】マクロと30倍ズーム搭載 Pixel 7 Proは処理能力が向上、グーグルAIの底力を感じる)したPixel 7 Proと比べると、動画撮影時に背景をボカす「シネマティックぼかし」や擬似的に流し撮りの効果を加える「アクションパン」には未対応だ。そのほかマクロフォーカス未搭載や超解像ズームが20倍まで(Pixel 7 Proは30倍)といったカメラ回りの機能に違いがある。
ただし、画質はメリハリとディテールのバランスがとれた、Pixelシリーズ特有の美しさをしっかり継承している。
そのカメラ部分が本体からボコっと出っ張っている点は、もう少しダイエットを頑張ってほしかったが、この構造を考えれば致し方ないのかもしれない。というわけでデメリットは当然ながら、かさばることだろうか。また側面がラウンド状のため、たたむとスマホを2台を重ねているように見える。この点はGalaxy Z Fold4のほうがシャープでよい。
サイズに関しては横幅こそGalaxy Z Fold4のほうがスリム(67.1mm。本機は79.5mm)なものの、縦は本機が139.7mm(Galaxy Z Fold4は155.1mm)と短く、たたんだときの厚さは12.1mm(Galaxy Z Fold4は15.8mm)と薄い。実際に並べて比べたわけではないが、本機のほうが少しばかり小さく感じると思う。
最後にまとめると、折りたたみスマホがこんなに便利なものとは思わなかった。試用期間が短く、触ったアプリの大半はプリインストールされたグーグル謹製=本機に最適化されたものということもあるだろうが、ともあれディスプレーが広いことは操作性、そして老眼に悩まされる僕には視認性という点で大きなメリットを感じた。
折りたたみ部分の耐久性については、3日ほど使っただけなのでわかりようもないのだが、少なくとも不安や違和感を感じることはなかった。というか今回は借用期間が短くて本当によかった。これが1ヵ月や2ヵ月触れていたら確実に手放せなくなり、25万3000円を用意しなければならないところだった。もっとも買い替えがお得になる割引プログラムもあるらしい。僕はこれ以上調べると懐に危険が及びそうなので、各自ご確認ください。