アヴァンギャルドなショーで際立つPROシリーズ
ショーの話に戻ると、最も印象的だったのがPROシリーズ。未来的というかスペーシーなファッションに身を包んだ3人の女性が登場し、中央の女性の真っ白なスカートの裾が広がる。スカートには大きな墨絵のアートが施され、なんともアヴァンギャルドなステージだった。
PROシリーズはスマートフォンのモデルが入ってきた。そしてHTCのTouch Pro(HT-01A)、Touch Diamond(HT-02A)に加えて、ノキアの「E71」がラインアップに加えられた。PROシリーズの中でも、SH-04Aのように、日本のケータイのスタンダードであるワンセグやおサイフケータイ、ドコモの新サービス「iウィジェット」に対応している端末はよい。しかし、Windows Mobileベースのスマートフォンやノキアの端末は、カタログやウェブサイトを見ても対応していない機能ばかりで、本来の端末の魅力をアピールできていなかった。
そのため海外メーカーの端末を含むスマートフォンをカタログ上切り分けるPROシリーズの意味は非常に大きいし、SH-04Aのように、日本のケータイのスタンダードを持ったスマートフォンとのクロスオーバーが進むことは非常に意味がある。
さらにE71には、新しいドコモの端末命名ルールが与えられていない点も、1つの大きな変化に気付かされる。今までのノキアのメーカーコードは「NM」だったため、NM706iといった端末名だった。しかし、ノキアには、製品ラインを端末ごとに切り分ける独自のペルソナを持っている。E71は「Solution Seekers」と「Pragmatic Leaders」に、ソフトバンクからこの冬リリースされるN82は「Technology Stylists」、ソフトバンクの以前のモデルN95は「Technology Leaders」という具合だ。
彼らはグローバルに展開していて、各マーケットに対して適切な製品を集中して投入することで、世界ナンバーワンのケータイメーカーの座を築いてきた。ケータイキャリアも、グローバルを含めたメーカーのブランディングを認め始めた「変化の現れ」と見ても良いかもしれない。