人工知能、IoT、VRをビジネスへ ベンチャーが集まる注目のScale11

文●ガチ鈴木/ASCII STARTUP

2017年02月16日 09時00分

 世界最大級のITビジネスの総合展示会“CeBIT 2017”が2017年3月20日から24日に、ドイツのハノーバーで開催される。今年は日本がパートナーカントリーを務めることもあり、118社の大手、中小、ベンチャー企業や団体がジャパンパビリオンに出展し、過去最大規模の出展で、インフラから工場、生活、ビジネス利用まで日本のB2B向けのIT商材をEU市場に向けて紹介する。2月15日には日本国内で、今年のトレンドや日本からの出展企業の紹介など記者向けの説明会が行なわれた。

 CeBITを運営するドイツメッセのハートヴィッヒ・フォン・ザース広報リーダーは今年の見どころに、人工知能、VR、IoT、ドローンの大きな展開を掲げていた。ビジネスシーンで語られることの多い各分野が、ビジネスや生活へ入っていく中で、具体的にどう変革を起こすのか、今回のCeBITでは見られることになる。実際、自動車の自動運転ではミニバス『SmartShuttle』が会場を走るという。

 またビジネスを加速させるうえで欠かせないとして、スタートアップもCeBITでは重要な要素になっている。ベンチャー、スタートアップ企業が集まる“Scale11”には、2017年は400社以上の企業が出展する。フォルクスワーゲン、マスターカードなど大手企業も参加して、マッチングも行なわれる。

 会見ではジャパンパビリオンに出展する12社が参加し、2分ピッチで自社サービスを紹介した。ソラコムはIoT機器向けの通信プラットフォーム『SORACOM』を提供する注目のベンチャー企業。1日10円~利用できる従量課金型のSIMカードで、IoT機器のセンサーデータの送信などに利用できる。すでに5000以上の導入実績があり、アメリカにも進出している。今回のCeBITを軸にグローバル対応SIMでEUへの進出を狙う。

 電通大発のベンチャー企業のインターメディア研究所はスマホにタッチして無線を使わないでデータを送れる“静電容量コード”を用いたソリューションを展開する。電子スタンプやマーカーにスマホやタブレットを重ねるだけで、データを送信できる。ゲームやコンテンツの展開などに加えて、ポイントスタンプやチケットのもぎりなどビジネスでの利用が可能となる。

■関連サイト
CeBIT 2017

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