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Facebookの独自OSはスマホ用ではなく、AR/VR向け! ポストスマホ時代を狙う (2/2)

文●末岡洋子 編集● ASCII

2019年12月28日 09時00分

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FacebookのVR/ARは次のステージに

 同社のAR/VRへの本気度は今更言うまでもない。2014年に買収したOculusにはたいたお金は20億ドル。元グーグル、元シャオミで、Androidでの主要人物だったウーゴ・バラ(Hugo Barra)氏も雇い入れてもいる。記事では、半導体メーカーのCirrus Logicの買収を試みたこともレポートしている。

 2016年のMWCで、ザッカーバーグ氏はサムスンのイベント(Galaxy S7などを発表した時)に登場。参加者全員が「Gear VR」を装着している横を笑顔で通り過ぎている(個人的にこのシーンは名場面だと思っている)。Gear VRがOculus VRをベースにしていることが背景にあるが、ザッカーバーグ氏の登場は当時大きな話題を振りまいた。

来場者の全員がGear VRを被り、外すとザッカーバーグがいるというサプライズがなされた

 そのバラ氏は5月にOculus担当バイスプレジデントから、AR/VRのパートナーエコシステムのグローバル担当に任務が変わっている。当時バラ氏は、「Oculus Questの出荷を持って、最初のVRラインナップは完成した。ARとVRをたくさんの人に届けるというチャレンジに乗り出す」とツイートしていた。

 The Informationによると、本社のあるシリコンバレーから少し離れたところに専用の拠点を用意し、ここで開発を進めるという。AR/VRチームが入居を開始するのは2020年後半というが、ラボ、プロトタイプスペース、テストエリアなどを備え、一般の人がARやVRを試すことができるスペースの計画もあるという。

 AR/VR向けと思われるOSのほかにも、さまざまな”次世代”に向けた取り組みを行なっているとのこと。その1つとして、ブレインコンピューターインターフェースも挙げられている。

 2020年はFacebookの製品面での攻めが見られるのかもしれない。


筆者紹介──末岡洋子


フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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