格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す!

格安SIMの新顔で、2万2500円還元の広告が目立つy.u mobileを試した (2/2)

文●正田拓也 編集● ASCII

2020年05月31日 12時00分

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速度測定では、昼食時も高速だが少々気になるグラフに

 申し込みから数日でSIMが届いたので、早速端末に挿入して使った。SIMピンが付属するという親切さは非常にありがたいのだが、新しくスタートした格安SIMということもあって、SIMフリースマートフォンでもAPN設定がプリセットされておらず、手動で設定する必要がある。

申し込みから数日でSIMが宅配便で到着

SIMピンは紛失してしまうこともあり、SIMに付いてくると非常に便利だ

 IDやパスワードは共通でもあり、複雑な内容はないのだが、yumobileと入力する際、「y」「m」と誤って打ち始めると、別の通信事業者の変換候補が出てしまうことがある。APNやユーザー名、パスワードは1文字でも間違えてしまうと通信できないので、くれぐれも注意したい。

手順がわかりやすく書いてある

 設定が完了したら早速通信するが、第一印象としてはひっかりもなく、サクサク通信ができる良質な格安SIMというものだった。

SIMはマルチカットタイプ

始まったばかりのサービスなので、APNはプリセットに入っておらず、手動で設定した

 筆者が試した5月末の時点では、昼12時台の速度低下もほとんどなく、動画配信サービスも止まることなく視聴が可能だった。全体的にどの時間帯でも速度は良好で、日常的な利用には何の問題も感じなかった。

(Mbps) 下り 上り
10時頃 53.60 10.70
12時15分頃 35.20 6.01
12時45分頃 41.20 14.90
13時15分頃 41.90 20.70
18時頃 58.18 17.70

 気になる点といえば、速度測定アプリによる速度変化のグラフ。最初は遅くて後半にぐんぐん速度が上がっている。今回テストに用いてるOOKLA Speedtestの速度結果は後半部分の速度を反映したものとなっており、初速が10Mbps程度でも後半は50Mbpsとなれば結果は50Mbpsと表示する。毎回ではないものの、この傾向になっていることが多い。

速度グラフに注目すると、下りの黄緑色の線は測定開始から徐々に上がっていき、測定結果の数値は最後のほうの早い速度が採用されるようだ

 1つのファイルのダウンロードという測定では早いのかもしないが、ウェブサイト閲覧といった細かい通信が大量に発生する通信では違う傾向になる可能性があるかもしない。とはいえ、ベンチマークの数値を抜きにしても、動画再生やウェブ閲覧は昼食時でも非常に快適。そのほかの時間帯でもまったく問題はなかった

容量確認アプリや高速/低速の切り替え機能もない
機能面はもうひとつ

 快適に利用できているy.u mobileだが、1つだけ使っていて気になったのは、通信量を確認するアプリがないこと。そして、高速データ通信をオフにすることで通信量を節約するような機能もない。

 y.u mobileのウェブサイトにアクセスすれば通信量は確認できるのだが、アプリやウィジェットまで用意したり、日ごとのデータ容量のグラフまで確認できるサービスがあることに比べれば、もうひとがんばり欲しいところ。

 また、y.u mobileはU-NEXTとIDが共通になっている。共通してログインして動画配信サービスの利用ができるほか、シェアプランのでは毎月付与される1200ポイントを、容量チャージのほかにU-NEXTの有料作品の視聴などに使うことができる。

 通信と個人の嗜好である動画視聴が紐付いているのは気になる人がいるかもしれないが、今後同様に共通IDを活用したサービスが増えていくのかもしれない。

現時点では優れた格安SIMだが
キャッシュバックをあてにするなら1年間の継続利用が必要

 y.u mobileを使ってみた感想だが、現時点では昼食時も動画視聴が快適にできるほどネットワークに余裕があり、非常に便利な格安SIMといえる。

 ただし今後、速度低下などパフォーマンスに影響が出る可能性はもちろん考えられる。期間拘束などはないので、いつでも違約金なしで解約できるが、問題は2万2500円のキャッシュバックキャンペーン。実際のキャッシュバックは回線の開通から13ヵ月後となっており、途中で解約してしまってはもらえない。1年間プラスもう少しの期間は継続して利用するつもりで加入したほうがいいだろう。

 

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