最大の進化点であるカメラ
室内重視の進化はコロナ禍の時代にマッチする
そして、iPhone 12 Proの進化は、なんといってもカメラである。
細かいスペックは他稿に譲るが、早速、撮影をしてみた。
iPhone X/iPhone 11 Pro Max/iPhone 12 Proを使って比較してみると、その差がわかる。過去の機種もそれぞれに発売時点では、その画質に驚いたものだが、比較してみるとさらに進化していることがわかった。
iPhone Xでは、東京ドームの屋根がやや赤みがあるなど赤が強い印象を受ける。また、iPhone 11 Pro MaxとiPhone 12 Proを比べてみると、影がかかった黒い部分はiPhone 12 Proの方がより鮮明であることがわかる。
そして、アップルが同社サイトなどに掲載している写真を見てみると、これまでの製品以上に、室内で撮影した作例が多い感じを受ける点にも注目しておきたい。
さらにiPhone 12 Proでは、LiDARを搭載したり、最新チップのA14 Bionicを搭載したりといった進化を遂げ、Deep FusionやスマートHDR 3を実現。ポートレートモードをさらに強化する一方、ナイトモードでは広角カメラと超広角カメラの両方で使えるようにするなどの強化が盛り込まれている。
サンプル画像に室内の画像が多いのは、暗い場所でもきれいな写真が撮影できることを訴求したものだが、おうち時間が増加しているなかで、必然的に増加する室内での写真撮影に、最適な機能強化であることの裏返しとも言えそうだ。コロナ禍において、室内での撮影に適したカメラ機能の進化は的を射たものだろう。
そして、iPhone 12 Proが、Dolby Visionで撮影できる初めてのカメラであるという点も特徴のひとつだ。iPhone 12 Proであれば、HDRビデオが最大60fpsで撮影できる。動画撮影においても、iPhone 12 Proの進化は目覚ましいものがある。iPhone 12 Proによる写真や動画の撮影は、これからもいろいろな形で試してみたいと思う。もし、子供のために「いま」を撮影したいと思っている人はiPhone 12 Proで将来の画質を手に入れてほしいと思う。
そして、まだ利用できるポイントが少ない5Gだが、これもiPhone 12 Proの楽しみのひとつだ。今回、au 5GのSIMカードを搭載してみた。5Gサービスが始まっているのは、新宿、新橋、銀座、渋谷など限られた場所であるが、試しに東京・飯田橋のKDDI本社前まで行ってみると、そこでも5Gでの接続ができた。その圧倒的な速度は、もっと体験してみたいと思う。ちなみに、KDDIでは2020年末までに5G基地局を1万局設置し、47都道府県をカバー。2021年度末には、5万局に拡大し、5Gの全国人口カバー率を90%にする考えだ。
このように、iPhone 12 Proの進化は大きい。
この週末のわずかな時間だけでは、iPhone 12 Proの良さを満喫できないことだけは理解できた。