HISモバイルも実店舗が強みだったが……
楽天モバイルが郵便局にカウンターを出すと聞いて「客層が違うのに効果があるのだろうか」と正直、疑問を感じていた。
その懸念がさらに強くなったのが、6月28日に開催されたHISモバイルの会見だった。H.I.S.は旅行代理店であるが、2018年から日本通信と組んでMVNOを展開していた。当初、HISモバイルの強みとして語られていたのが「全国にあるH.I.Sの店舗で説明、契約できる」点であった。MVNOのほとんどがネットで契約するのが前提となるなか、H.I.Sというリアル店舗があるのが他社にはない特徴として語られたのだ。
しかし、6月28日の会見では「H.I.Sという旅行代理店に来るお客さんの目的は旅に行くことであり、モバイルを契約したいという訳ではない。そもそも客層が違うので路線変更を迫られた」(HIS Mobile・猪腰英知社長)ということであった。
海外旅行先で使える無線Wi-Fiルーターであれば契約しようと思うが、日本国内での通話や通信が安くなると言われても、「いまはそんなことは考えられない」で終わってしまうのであった。
そこで、楽天モバイルには「郵便局に来る客層と楽天モバイルに興味を示す客層は違うのではないか」という質問をぶつけてみた。