ただ、「iPad Pro」と同様に「ナイトモード」を搭載していないため、夜景の撮影は苦手だ。「A15 Bionic」のパフォーマンスなら、ナイトモードにおけるソフトウェア処理は余裕でこなせるはず。イメージセンサーのサイズ、レンズの明るさ、光学式手ぶれ補正の有無などで超えられない差はあったとしても、現状のカメラで可能なことは出し惜しみせずに実装してほしいと思う。
クロックは低いが、iPhone 13 Pro Maxとほぼ同速度を実現
最後にパフォーマンスをチェックしよう。定番ベンチマークを実施したところ、「AnTuTu Benchmark V9」の総合スコアは794756、「Geekbench 5 Pro」のMulti-Core Scoreは4600、「3DMark」のWild Life Extremeのスコアは2782となった。
9月26日時点のAnTuTuのランキングスコアを見てみると、「Apple M1チップ」を搭載した「12.9インチiPad Pro(第5世代)」のスコアが1214051となっている。また、筆者が計測した「iPhone 13 Pro Max」のスコアは824273となった。
つまり「iPad mini(第6世代)」は、「12.9インチiPad Pro(第5世代)」の約65%、「iPhone 13 Pro Max」の約96%のスコアを記録したことになる。
「Apple M1チップ」を搭載した「12.9インチiPad Pro(第5世代)」にはさすがに大差をつけられたが、「iPhone 13 Pro Max」であれば体感できるほどの差を感じる状況は少ないはずだ。
10インチ越えiPadとスマホの間を埋める絶好マシンなのである
さて、本製品を使い始めてから3日間しか経過していないが、「iPad mini(第6世代)」を非常に気に入っている。
8.3インチの閲覧性、195.4×134.8×6.3mm/293~297gの携帯性というのはバランスが絶妙だ。10インチ越えiPadとiPhoneの間を埋めるピースというよりも、両方の領域をカバーできるデバイスとさえ思う。
実際には、音声通話、高性能カメラ、おサイフケータイなどによりiPhoneなり、ほかのスマホが必要だが、なんとかして「iPad mini(第6世代)」だけでやりくりしたくなるほどの愛着を感じさせる一台なのである。