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600サウンドのアプリ「SampleTank」とMIDIキーボードの相性は? (4/4)

文●藤村亮

2014年06月29日 12時00分

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SampleTankとiRig KEYS PROはライブの最小構成といける

 モバイルミュージック用途としてはミニサイズ鍵盤を用いたiRig KEYSが先行でリリースされており、軽量で取り回しが良い点は充分合格です。ただ、やはり真剣にキーボードを弾くならフルサイズの鍵盤が欲しいもの。

 特にSampleTankのような優れた音源を搭載したシンセアプリの場合、鍵盤のタッチによって音のニュアンスも変わりますから、深さの浅いミニ鍵盤では生かしきれない部分が出てしまいます。その辺りもフルサイズ鍵盤であれば問題が少ないです。

 コンパクト設計な上に、電源アダプターなどを必要としないプラグインパワーである点も嬉しいところ。

 室内使用であれ、モバイル用途であれ、配線が煩雑になってしまうとトラブルの元にもなりますし、手間もかかります。欲を言えば、パネル上の空いたスペースにもう4つほどVOLツマミのような自由な設定ができるフリーのツマミがあると、より扱いやすいのではないかと思いました。

 このクラスのキーボードにしては1.6kgと非常に軽量なのもポイント。シンセリードやシンセベース、SEやノイズ用の音色をSampleTankで作っておいて、ライブでのサブキーボードとして使うという用途でも充分あり得る魅力的なMIDIキーボードだと感じました。最小構成のライブセットとしてSampleTankとiRig KEYS PROは相性がかなりいいと思います。



藤村 亮(ふじむら りょう)

photo by Shin Kobayashi

 1981年生まれ、Ibanez製7弦ギターを手に世界を渡り歩くロックミュージシャン。2006年にバンド"AciD FLavoR"の7弦ギタリストとしてメジャーデビュー。2008年よりベルギーのインディーズレーベルと契約し、"Ryo Fujimura"としてソロ活動を開始。ヨーロッパ最大の日本文化イベント"JapanExpo"や各国のJ-Musicイベントにゲスト参加した。2012年からは活動の幅をメキシコにも広げ、3度のライブツアーを敢行。さらに、2013年11月にはヨーロッパツアーを終え、2014年1月1日から一日一曲アップロード企画「Daily Sound Scape」をSoundcloud上で開始。

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