松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析

アップルがもしiPhoneにSmart Connectorをつけたら (3/4)

文●松村太郎 編集● ASCII

2020年06月09日 09時00分

●欧州が進める統一規格

 アップルは変化をバッサリと敢行する企業。それが長い目で見れば、ユーザーにとってメリットがあると判断すれば、躊躇なくやってしまいます。

 しかしそうした企業の独自規格乱立に対して、一定の歯止めをかけようとしているのが欧州です。2020年2月、10年にわたって議論されてきたスマートフォンなどの機器の充電端子を統一する法案が賛成多数で可決されました。

 現在、AndroidスマートフォンはmicroUSB、USB-Cが多く採用されており、アップルはLightningコネクタを採用しています。おそらく、より新しく汎用性の高いUSB-Cで統一しようという動きになっていくのではないかと考えられます。

 アップルはこの法案に対して、e-wasteが一時的に増大すること、イノベーションを阻害することを理由に、反対する声明を出してきました。iPhoneのLightningコネクタの廃止は、本体から充電端子を取り去る形で、この法案に対応するという奥の手と言えるのかもしれません。

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