歴史と定評のあるNHKの英語学習番組をPCやスマートフォンで遡って確認できる「NHKゴガク」

文●小山 安博

2020年06月25日 07時00分

 PCやスマホを使って、英語学習を時短にする便利なサービスやツールなどを紹介する連載。今回は、NHK英会話などのラジオ番組で英語を学べる「NHKゴガク」をご紹介します。

NHKゴガクのサイト。ここからストリーミングで番組聴取が可能

「NHKゴガク」は、NHKで放送されている語学講座の情報をまとめたWebサイトで、番組情報に加え、過去の放送内容を音声とテキストで確認するコンテンツが用意されている。基本的には1週間の聞き逃し配信が行われているが、現在は、新型コロナウイルスの影響で休校中の小中高校生向けに「おうちで英語学習」と題した特設サイトが期間限定で開設されており、今年4月の初回放送分から蓄積されている(6月30日までの予定)。

 語学学習コンテンツとして歴史と定評のあるNHKの番組で、ラジオやテレビがなくても、PCやスマートフォンで遡って放送内容を確認できるのが便利なところで、小学生のための「基礎英語0」から「ラジオ英会話」、「入門ビジネス英語」「実践ビジネス英語」といった大人向けまで様々な講座を選んで聴くことができる。NHK Eテレの教育番組も用意されているので、自分のレベルやニーズに合わせて選択可能だ。

 サイトの聞き逃し配信は、基本的には音声をそのまま聴くというもので、ラジオでの学習と同等。NHKテキストを購入して、書籍と組み合わせた学習も効果的だろう。それに加えて、iOS、Android向けに学習用アプリも用意されている。

「NHKゴガク」アプリは、NHKの語学講座をそのままストリーミング配信してくれることに加え、クイズ形式の単語学習や番組内容に即した穴埋め問題など、学習効果をより高めてくれるような工夫が盛り込まれている。配信タイミングは本放送の翌週となるので、放送を聴いて学び、アプリで復習する、といった使い方でもいいだろう。もちろん、アプリであれば時間と場所を選ばずに聴取できるので、好きなタイミングで学習できるのは大きなメリットだ。

NHKゴガクアプリ。初回起動時に学習したコンテンツを選択する。8カ国語が用意されている

アプリのホーム画面。学習したいコンテンツを選択して聴取する

 ラジオストリーミングは、英語だけでなく中国語やドイツ語など8カ国語。Webサイトの方ではEテレの番組も観られるが、アプリ版はラジオのコンテンツのみ。その代わりに、学習用コンテンツが充実している。

 例えば「ラジオ英会話」では番組内容に即した穴埋め問題が出されて、それを選択することで内容を理解していたかどうかが確認できる。もともと、ラジオ英会話は多彩な表現を無料で学べる語学講座で、その内容をそのままスマートフォンアプリで利用できる点が特徴だ。

聴取画面。早送りや早戻し、リピートなどが簡単に行える。内容を聞いた上で復習を兼ねたクイズも答えられる

「単語マスター」機能も搭載。EテレやNHKラジオで「ボキャブライダー」が放送されており、このコンテンツを生かして毎日4つの単語を学べる学習コンテンツとなっている。NHKゴガクアプリでラジオのボキャブライダーのストリーミングが聴取できるが、そこから「デイリークイズ」として「基本」「応用」の2つのクイズで単語を学習する。

ボキャブライダーと連携した単語マスターのコンテンツ。番組を聴いて、内容に即したクイズに答えて単語を学習する

ボキャブライダーと連携した単語マスターのコンテンツ。番組を聴いて、内容に即したクイズに答えて単語を学習する

 基本的には「基礎」を中心とした内容で、学習が進んだ人には物足りないかもしれないが、学習初期の人にとっては信頼感もあって歴史のあるコンテンツとして便利に使えそうだ。

 「実践ビジネス英語」のような比較的上級のコンテンツもあるので、自分のレベルに応じて選択するといいだろう。ラジオ番組のストリーミングはバックグラウンドでも動作するので、出勤時などに聞き流すのでもいいし、1番組自体は10〜15分と短いので、在宅ワークの合間に勉強するという使い方もよさそうだ。

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