HONORは8月12日に中国・深センで「Robot Phone」を発表した。本体背面に内蔵されたジンバル型カメラが180度回転し、前面に出てくるギミック感にあふれるスマートフォンだ。しかも、このカメラは撮影だけではなく、ロボットの頭のように動くことで、AIエージェントの補助機能としても活用できる。
デュアル2億画素カメラを搭載する高性能モデル
Robot Phoneはその名前の通り「ロボット」を意識して作られたスマートフォンだ。SoCにはクアルコムのSnapdragon 8 Elite Gen 5を搭載、メモリーとストレージは12GB+512GB、16GB+1TBの2モデルが用意される。価格はそれぞれ9999元(約11万6000円)、12999元(約15万1000円)。
ディスプレーサイズは6.31型で解像度は2640×1216ドット、最大輝度は6800ニトとなっている。フロントカメラは5000万画素と高画質だ。バッテリーは7060mAhと大容量で、120Wの急速充電に対応。ワイヤレスでも50Wの充電ができる。
本体サイズは72.86×151.43×9.59mm。同じディスプレーサイズのスマートフォンと比べると厚みがある。また、カメラ部分の厚みは非公開だが、ジンバルカメラを内蔵していることもあり、より厚くなっている。重量は248gでこちらもズッシリ重い。なお、本体右側面にはカメラのシャッターボタンも搭載している。
本体カラーはシルバーとグレーの2色。右側にはジンバルカメラのアームが折りたたまれて収納されている。カメラはジンバルが23mmの広角で1/1.28型、画素数は2億。その右側には2.7倍の望遠を内蔵し、こちらは1/1.4型の2億画素だ。さらにその上には2.5cmまでのマクロに対応する5000万画素の超広角カメラを搭載している。
カメラ部分を上から見ると、ヒンジ機構によってジンバルカメラが本体内部に収納されている様子を確認できる。カメラが回転するスマートフォンといえば、ASUSの「ZenFone 6」などを思い出すが、Robot Phoneでは、そのギミックをジンバルとAI機能に結び付けて復活させた格好だ。
OSはAndroid 16をベースにする自社開発のMagicOS 10を搭載。アップルのAirDropや他の中国メーカースマートフォンの独自シェア機能への対応のほか、最新iOSを思わせる透明感あふれるUIを採用。また自社開発のAIアシスタント「YOYO」はエージェント機能を搭載した「YOYO Pro」に進化している。
飛び出すジンバルカメラを体験
背面のジンバルカメラ部分はスライド式の透明なフタに覆われており、普段はごみの侵入や破損を防ぐためにカバーすることができる。ジンバルカメラを使うときはこのフタを指先でスライドさせて開ける必要がある。
なお、カバーをしたままジンバルカメラを起動しようとすると、画面上に警告が表示される。
駆動するジンバルカメラは前述したとおり23mm、2億画素、F1.6のカメラを搭載、4DoFで稼働するチタン合金製だ。ジンバルは最大360度/秒でカメラの向きを素早く制御し、手ブレ補正やAI追尾、自動フレーミングに対応。2.6gの小型モーターと高精度な可動機構により、カメラをロボットの頭部のように動かせる。
カメラアプリのUIは一般的なものだが、シャッターボタンの下に、ジンバルを模したアイコンが表示されている。このアイコンをタップすることで、背面に収納されているジンバルカメラが前面に飛び出してくるというわけだ。
アイコンをタップしてからカメラが前面に起き上がるまでの時間は実測で約3秒。カメラを収納させるのは2秒強と言ったところ。一般的なジンバルカメラの起動時間を考えても遜色はない。ちなみに、ジンバルカメラを途中の角度で止めるといったことはできない。
ジンバルカメラの真価が発揮されるのは、動画撮影時だ。カメラを前方へ展開すると、ジンバル撮影モードになり、カメラアプリのシャッターボタンがジンバル操作パッドに置き換わる。指先でドラッグすればパンやチルトのようにカメラの視線を任意の方向へ動かせる。また前後カメラの切り替えも、画面左側のボタンをタップするだけでできる。
さらに顔認識による被写体追尾にも対応し、人物を指定すれば、移動に合わせてジンバルカメラが向きを変えながら録画を続けられる。
さらに動画撮影では、映画製作向けのプロ用カメラや照明機材を手がけるARRIと協業する。スマートフォンでは静止画の画作りでライカなどと提携する例は多いが、動画制作のワークフローまで踏み込んだ協業は珍しい。
ARRIとの協業では、同社の色再現技術と映画制作向けのワークフローをスマートフォンへ取り込んだ。メインカメラは10bitのARRI LogC3で記録でき、ARRI Wide Gamut 3の広色域やARRI Looksにも対応する。RAW段階からノイズ低減を行ない、14bit・4:4:4で映像を処理したうえで、10bit LogC3/4:2:2として出力できる。
カメラアプリにもARRIの動画撮影モードを搭載。撮影中にARRI Looksをリアルタイムで確認でき、収録後はDaVinci ResolveなどでARRI LUTを適用しながら、ハイライトや暗部、色を本格的に調整できる。AIノイズ低減はSNRを8dB改善し、AIダイナミックレンジ最適化は最大14ストップの階調表現を支援するという。











































