HUAWEI Mate 30 Pro 5G ロングランレポート

GMSを使えないHUAWEI Mate 30 Proを買った3つの理由

文●村元正剛(ゴーズ) 編集●ASCII

2020年09月23日 10時00分

 筆者はファーウェイの「HUAWEI Mate 30 Pro 5G」を使っています。3月28日の先行発売開始と同時に購入したので、かれこれ半年近く経ちます。ファーウェイは、このモデルからGoogle Mobile Services(以下、GMS)が使えなくなり、独自のHuawei Mobile Services(以下、HMS)に置き換わり、アプリは「HUAWEI AppGallery」から入手するようになりました。正直、使っていて不便を感じることもあります。一方、“思っていたよりも使える”と満足している面もあります。

 ファーウェイのスマホに惹かれるけど、HMSの使い勝手などが気になっている人も多いかと思います。このロングランレポートでは、長く使い続けているからこそ見えてきたことを中心に、HUAWEI Mate 30 Proの使用感を率直にレポートしていきたいと思います。

HUAWEI Mate 30 Proを買った3つの理由

 まずは、筆者がHUAWEI Mate 30 Proを買った理由をお話ししておきましょう。第一の理由は、シンプルに高性能なスマホを使ってみたかったからです。筆者は、ファーウェイが初めてライカとコラボした「HUAWEI P9」を使って以来、ファーウェイのフラッグシップモデルをメイン端末として使い続けています。前モデルの「HUAWEI Mate 20 Pro」も非常に満足度が高く、このHUAWEI Mate 30 Proも昨年9月にミュンヘンで開催された発表会で触れた時から「買いたい!」と強く思っていました。

HUAWEI Mate 30シリーズは2019年9月にドイツ・ミュンヘンで発表された。筆者は取材に行っていたが、その時点では日本発売は未定だった

 第二の理由は、HMSの実力を知りたかったから。日本ではスマホを選ぶ際「iPhoneかAndroidか?」という二択になりますが、もっと選択肢が多くてもいいのではないかと感じています。2013~2014年頃に、TizenやFirefox OSなどの第3極の台頭が期待されましたが、残念ながら普及には至りませんでした。ファーウェイの場合、いまのところ“OSはAndroidで、されどGMSには非対応”という状態ですが、独自OSの採用も含めて、ファーウェイの今後の動向を注視したいと思ったわけです。

HUAWEI Mate 30 Proで使えるアプリは、ファーウェイ独自の「HUAWEI AppGallery」からダウンロードできる

 第三の理由は、ファンとしてファーウェイを応援したかったからです。あくまでも個人の感想ですが、Androidスマートフォンの進化を牽引していたのはファーウェイとサムスンだと思っています。近年、躍進が著しいOPPOも、ファーウェイに学んだことが多かったのではないかと。また、日本のSIMフリー市場にも大きく貢献したと感じています。昨今の米国からの制裁については、事実がわからないので言及を避けますが、日本のいちユーザーとして、ファーウェイのスマホに危険性を感じることはありません。というか、セキュリティー上のリスクはどの端末にもあり、業界全体で強化していくべき課題ではないかと思っています。

現時点での使用満足度は80%

 さて、筆者はすでに5か月以上、HUAWEI Mate 30 Proを使っていますが、使用満足度は概ね高く、80%くらいではないかと。

 パワフルなHUAWEI Kirin 990のおかげで、気持ちよく操作できますし、Leica監修のクアッドカメラは、期待どおりキレイに撮れます。充電も驚くほどスピーディー。そして、なんといってもデザイン。ディスプレーが側面にまで回り込み、まさにベゼルレス。誰に見せても驚いてくれます。

フロントディスプレーの3Dガラスは、側面に回り込むほど深くカーブしている。使い勝手には良し悪しがあるのだが、それは今後のレポートで

 しかし、従来使っていたHUAWEI Mate 20 ProやHUAWEI P30 Proの満足度100%に近かったと記憶しています。つまり、ちょっと下がったわけです。どこが物足りないのか? それについては、次回以降に書かせていただきますね。

ファーウェイ「HUAWEI Mate 30 Pro 5G」の主なスペック
ディスプレー 約6.53型OLED(約18.4:9)
画面解像度 2400×1176ドット
サイズ 約73.1×158.1×9.5mm
重量 約198g
CPU HUAWEI Kirin 990
2.86GHz×2+2.36GHz×2
+1.95GHz×4(オクタコア)
内蔵メモリー 8GB
内蔵ストレージ 256GB
外部ストレージ ○(NMカード)
OS Android 10(EMUI 10.0)
対応バンド 5G NR:N1/3/28(TX:703-733MHz、RX:758-788MHz)
/N38/41(2515-2690MHz)/77/78/79
LTE:1/2/3/4/5/6/7/8/9/12/17
/18/19/20/26/28/32/34/38/39/40/41
W-CDMA:1/2/4/5/6/8/19
4バンドGSM
DSDS ○(5G+4G DSDV)
CA対応
無線LAN IEEE802.11a/b/g/n/ac
カメラ アウト:約4000万画素(広角、F1.6)
+約4000万画素(超広角、F1.8)
+約800万画素(光学3倍、F2.4)
+3D被写界深度カメラ
/イン:約3200万画素
バッテリー容量 4500mAh
(40W急速充電対応)
防水/防塵 ○/○(IPX8/IP6X)
生体認証 ○(指紋、3D顔)
SIM形状 nanoSIM×2
USB端子 Type-C
カラバリ オレンジ
 

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