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富士通「LIFEBOOK CH90」実機レビュー = ついにTigerLakeのGPU能力が明らかに!!

文●写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

2020年10月22日 13時00分

 ベンチマークの結果については、「CINEBENCH R20」のCPUは1582 pts、「CINEBENCH R15」のCPUは797 cbと出た。

 「3DMark」のTime Spyは1192、Fire Strikeは3692、「ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ ベンチマーク」のスコアは5502(1920×1080ドット、標準品質、ノートPCに設定)である。

 CH90/E3は「Core i5-1135G7」を搭載している。動作周波数はセッティングにより900MHzから、2.40GHz、最大周波数は4.20GHzである(熱制御により周波数は変動する)。

 第10世代のIceLake「Core i7-1065G7」(4コア8スレッド、1.30~3.90GHz)を搭載するDellのXPS13では、R20が1886、R15が811cbだった。CPUの速度としては、クロックぶん届かなかったことになる。

 では「G7」 の部分つまり、内蔵GPUはどうかというと、XPS13はTime Spyは962、Fire Strikeは2727だったから、CH90/E3つまりTigerLakeの「Core i5-1135G7」のほうが、24%から35%も速くなっていることになる。Core i5-1135G7の「Iris Xe Graphics」は、EU数は80基で最大クロックは1.3GHzである。i7-1065G7の「Iris Plus Graphics」はEUが64基で最大クロックは1.1GHzなので、実行ユニット数とクロックの差が出たわけだ。

 第10世代のComet Lake「Core i7-10510U」を搭載する「ExpertBook B9」は3DMarkのTime Spyは497、Fire Strikeは1244だった。CH90/E3はExpertBook B9に対して、Time Spyで約2.4倍、Fire Strikeで約2.97倍のスコアを記録している。

 TigerLakeのG7つまり「Iris Xe Graphics」の威力はインテルのいうとおり、すごはやなのだ。

 「CrystalDiksMark 7.0.0」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は2335.20MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は1374.98MB/sとなった。

 バッテリーベンチマークについては、ディスプレー輝度40%でバッテリー残量2%までという条件で「BBench」を実行してみたが、8時間5分6秒という結果になった。電力消費が多い有機ELディスプレーを搭載していても、モバイル用途に活用できるだけのバッテリー駆動時間を備えている。

「CINEBENCH R20」のCPUは1582 pts、CPU(Single Core)は519 pts、「CINEBENCH R15」のOpenGLは94.30 fps、CPUは797 cb、CPU(Single Core)は204 cb

「3DMark」のTime Spyは1192

Fire Strikeは3692

「ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ ベンチマーク」のスコアは5502(1920×1080ドット、標準品質、ノートPCに設定時)

「CrystalDiksMark 7.0.0」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は2335.20MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は1374.98MB/s

キーボード面の最大温度は44.6℃

底面の最大温度は49.3℃

今から買うノートPCは
TigerLakeで決まりなのである

 CHシリーズにはフルHD液晶ディスプレー(IGZO)/256GB SSDを搭載し、本体重量が約988gの「LIFEBOOK CH75/E3」(直販価格17万280円)もラインナップされている。CH90/E3との価格差は2万2000円だが、有機ELディスプレーの画質、ストレージ容量を考慮すれば、個人的にはCH90/E3を強く推したい。

 とは言えディスプレーの違いにより、バッテリー駆動時間はCH90/E3が約13.4時間、CH75/E3が約16.8時間とカタログスペックで3.4時間の差がある。どちらを選ぶか悩ましい選択だ。

 いずれにしても最新世代のCPUを搭載しつつ、インターフェースを刷新し、入力/出力に対応するHDMI端子を備えたCHシリーズは、先進性と手堅さが共存するモバイルノートPCだ。カスタマイズでも増量できない8GBメモリーというスペックさえ納得できるのであれば、2020年末のモバイルノートPCとして魅力的な選択肢と言えるだろう。

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