ASCII Power Review

Google Pixel 5 実機レビュー = お求めやすい「5Gスマホ」なのだっ!!

文●写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

2020年11月03日 10時00分

 まず処理性能をチェックしてみたが、定番ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」の総合スコアは286788となった。Pixel 4 XLが417214なので、ナンバリングが上がっているのに、パフォーマンスは約69%に低下しているわけだ。普通に使っているかぎりは両者にスコアほどの差は感じない。しかし、新しい端末のほうが性能は低いというのは混乱を招くと思う。

定番ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」の総合スコアは286788、CPU/GPUベンチマーク「Geekbench 5」のMulti-Core Scoreは1576、3Dベンチマーク「3DMark」のSling Shot Extreme – OpenGL ES 3.1のスコアは2025

Pixel 4 XLの「AnTuTu Benchmark」の総合スコアは417214

 一方、6型のOLED FHD+(1080×2340ドット、432ppi)ディスプレーの画質は申し分ない。輝度は公表されていないが、OLEDならではの鮮やかな発色だ。また、NetflixでHDRコンテンツを再生できないOLED搭載スマホは結構存在するが、Pixel 5はしっかりと対応している。豊かな発色、階調で映画、ドラマを堪能可能だ。

アスペクト比は19.5:9、コントラスト比は1,000,000:1で、HDRをサポートしている

Netflixで「プレミアム(ULTRA HD)」を契約していれば、HDR対応コンテンツを開くと「HDR」のアイコンが表示される

 Pixel 5は最大90Hzのリフレッシュレートに対応しているが、筆者がほぼ毎日プレイする「PUBG MOBILE」ではその恩恵を受けられなかった。「PUBG MOBILE」のフレーム設定には、低、中、高、ウルトラ、極限、90fpsの項目が用意されているが、クオリティーを一番下の「スムーズ」に設定しても「ウルトラ」までしか選べない。処理性能的にも90fpsは厳しい可能性が高いが、90Hzのリフレッシュレートの恩恵を受けられるアプリが限定的なのは残念である。

「スムーズディスプレイ」はデフォルトで有効になっている

Pixel 5がPUBG MOBILEで選べるフレーム設定は「ウルトラ」まで。「極限」と「90fps」は選択不可だ

カメラ画質は良好
特に夜景モードはトップクラスだ

 さてカメラ画質については非常に高いレベルだ。他社のフラッグシップモデルのようにトリプル構成ではないが、広角カメラ、超広角カメラでオート撮影した写真は、解像感が高く、発色も自然。特に夜景モードの出来がよく、明るく撮影しつつ、白飛びやノイズはしっかり抑えている。ファーウェイやサムスン端末の夜景モードに迫る画質を備えていると思う。

 一方、デジタルズームは最大7倍に対応しているが、グーグルの超解像技術をもってしてもPCやテレビの大画面で鑑賞するのには厳しい画質だ。基本的には10インチ前後までのディスプレーで見るための倍率だと割り切ろう。

広角カメラで撮影。イメージ情報4032×3024ドット、焦点距離27mm、シャッタースピード1/2128、F1.7、ISO 50、露出モードProgram(auto)、測光方式Center weight

広角カメラで撮影。イメージ情報4032×3024ドット、焦点距離27mm、シャッタースピード1/24、F1.7、ISO 163、露出モードProgram(auto)、測光方式Center weight

夜景モードで撮影。イメージ情報4032×3024ドット、焦点距離27mm、シャッタースピード1/7、F1.7、ISO 66、露出モードProgram(auto)、測光方式Center weight

超広角カメラで撮影。イメージ情報4032×3024ドット、焦点距離16mm、シャッタースピード1/3049、F2.2、ISO 38、露出モードProgram(auto)、測光方式Center weight

広角カメラで撮影。イメージ情報4032×3024ドット、焦点距離27mm、シャッタースピード1/7813、F1.7、ISO 78、露出モードProgram(auto)、測光方式Center weight

広角カメラの2倍で撮影。イメージ情報4032×3024ドット、焦点距離27mm、シャッタースピード1/5848、F1.7、ISO 76、露出モードProgram(auto)、測光方式Center weight

広角カメラの7倍で撮影。イメージ情報4032×3024ドット、焦点距離27mm、シャッタースピード1/5848、F1.7、ISO 78、露出モードProgram (auto)、測光方式Center weight

トータルバランスに優れた端末で5Gを利用したい人に魅力的

 Pixel 5とPixel 4a 5Gの価格差は1万4300円。機能差を考えればPixel 5の価格はお買い得に感じられる。シャオミやOPPOなどのミドルクラスの端末と比べてしまうと高く思えるが、FeliCaへの対応など日本市場での実用性という点ではPixel 5、Pixel 4a 5Gに軍配が上がる。なにより最新OSがいち早く、そして長期間提供されるというメリットもある。5Gネットワークをトータルバランスに優れたAndroid端末で利用したいと考えている方に、Pixel 5は魅力的な選択肢である。

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