3Dゲームのプレイも満足の高性能

　性能面を確認すると、チップセットにはクアルコム製の最新ハイエンド向け「Snapdragon 888」を搭載。メモリーは8GB、ストレージは256GBとなっており、よりメモリーが大きいGalaxy S21 Ultra 5Gなどと比べれば最高峰という訳ではないものの、トップクラスの性能を備えていることに間違いない。

　実際どの程度の実力なのか、ゲームで確認してみたところ、「PUBG MOBILE」ではクオリティが「FHD」、フレーム設定が「ウルトラ」にまで設定可能であったほか、クオリティーを「HD」に下げるとフレーム設定が「極限」まで選択できるなど、現時点では最高画質でのプレイが可能となっていた。

「PUBG MOBILE」ではクオリティを「FHD」、フレーム設定を「ウルトラ」まで上げることが可能だ

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　では、スマートフォンゲームの中ではかなり処理が重いと言われている「原神」ではどうか。こちらも画質を「最高」にしてしばらくプレイしてみたのだが、時々動きの激しいシーンなどでフレーム落ちのような事象が発生するものの、大半のシーンでは快適なプレイが可能だった。

画質設定を「最高」にして「原神」をプレイ。稀にフレーム落ちのような事象は起きるが、ほとんどのシーンではフレーム落ちすることなく快適にプレイができる

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　さらにゲームに関して言えば、ディスプレーが120Hz駆動に対応していることから、動きのあるシーンの表示もなめらか。ハードな3Dゲームを長時間プレイしても熱くなることはなく、熱処理の面でも優秀だと感じる。

　ただサイズが小さめな分、バッテリー容量は4000mAhと、最近のハイエンドモデルとしてはやや小さめ。ただこれだけの容量があればバッテリー切れで大きく困るケースは少ないだろうし、120Hz駆動などを止めて節電することも可能だ。

　ほかにもIP68の防水・防塵性能や、FeliCaといった日本仕様にもしっかり対応しており、機能面での不満はなく安心して使えるだろう。5Gはミリ波非対応となるが、ミリ波は現在エリアも狭く活用シーンが難しいだけに、特に大きく困ることはないだろう。

【まとめ】バランスは非常に良いが
カメラの進化も欲しかった

　まとめると、Galaxy S21 5Gはデザイン面の工夫でカメラ部分の出っ張りを改善しながら、性能の大幅な強化を図っており、充実度が高いスマートフォンといえる。やや横幅は広くなってしまったものの大画面とコンパクトさの両立はうまく維持されている。ハイエンドモデルということもあり価格は一括で10万円近くするなど高めではあるが、高い性能と日常使いのバランスがうまく取れたモデルといえるだろう。

　ただ一方で、カメラの性能は前機種と大きく変わっておらず、新鮮味に欠けるというのも正直なところだ。どちらかといえば写真よりも動画の撮影を重視する機会が多い人の方が、高い満足度を得られるかもしれない。