石川温のPCスマホニュース解説

Androidゲーム機の時代が来る? (2/4)

文●石川温

2021年12月06日 09時00分

集中して、勝つためのAndroidゲーム機

 なぜ、クアルコムはここに来てゲームに注力するようになったのか。

 同社によれば、世界におけるゲーム市場は1750億ドル(約20兆円)という規模であり、そのうち52%はモバイルゲームが占めているという(ちなみにコンソールゲームが28%で、PCゲームは21%)。

 確かにスマートフォンでゲームをする人は増えている。eスポーツとしても盛り上がっているし、スマートフォンメーカーは各社とも「ゲームに集中できるモード」を備えている。しかし、Androidスマートフォンがあればゲームができるのだから、別に専用のデバイスなんて必要ない気もする。

 クアルコムでは、ゲームで勝ちたい人が専用のゲーミングPCを購入するのを見て、Androidゲームを専用で遊べるデバイス向けチップセットの投入に踏み切ったようだ。

 Razerとの開発キットは「ゲームに集中、勝つための設計」がされている。

 まず、コンソールゲームのコントローラーと同様に持ちやすいデザインが採用され、手でしっかりとデバイスを握ってゲームに集中できるようになっている。本体全体が振動して、敵を倒したときの反応などを直感的に感じることができるのも魅力だ。

 また、子どもがAndroidスマートフォンでゲームをする際は、親のスマートフォンを借りて遊ぶことがある。親としては夜、Netflixでも見ようかと思っているとき、ゲームをしたいからと子どもにAndroidスマートフォンを取り上げられるのはとても不満だ。そんなとき、ゲーム専用機があれば子どもは自分の部屋で思う存分ゲームができて、親もハッピーというわけだ。

 5GとWi-Fiにつながるので、いつでもどこでもゲームができる。特に5G対応により、反応速度が求められるゲームでも超低遅延でやりかえせるXRグラスを装着できるので、ディスプレーとは違った没入感のあるゲームも楽しめるだろう。

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