ASCII Power Review

12世代コアで爆速化を実現した世界最軽量モバイルノート「LIFEBOOK UH」実機レビュー

文●写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

2022年09月03日 10時00分

 ディスプレーについては細かな仕様は公表されていないが、高輝度、高色純度、広視野角を謳うIGZO液晶が採用されているだけに、実測した色域はsRGBカバー率が98.5%、AdobeRGBカバー率が73.2%、DCI-P3カバー率が73.7%と広かった。モバイルノートPCとしては平均以上の色域を備えている。

ディスプレーパネルは高輝度、高色純度、広視野角を謳うIGZO液晶を採用。鮮やか、かつ階調豊かな映像を表示できる

実測したsRGBカバー率は98.5%、sRGB比は100.0%、AdobeRGBカバー率は73.2%、AdobeRGB比は74.2%、DCI-P3カバー率は73.7%、DCI-P3比は73.7%

 ウェブカメラについてはFCCLの従来モデルではあまりよい結果が得られていなかったが、今回同じ条件の室内灯下で撮影したところ、明るく、自然な発色で撮影できた。これだけ健康的な肌色で撮影できるのであれば、ビデオ会議用途なら実用十分な画質だ。

ディスプレー上部には約92万画素のウェブカメラとステレオマイクを内蔵。ウェブカメラにはプライバシーシャッターが備えられており、レンズを物理的にふさげる

Windows 11の「カメラ」アプリで撮影(「HDR pro」を有効)。室内灯下でも健康的な肌色で撮影できる

世界最軽量でもさすが12世代の威力
11世代コア搭載のMHを圧倒だ

 最後にパフォーマンスをチェックしよう。試用機の主要スペックはCore i7-1255U(10コア[Pコア×2、Eコア×8]、12スレッド、最大4.70GHz)/RAM16GB(LPDDR4X-4266)/SSD512GB(PCIe Gen4 x4接続)。比較対象機種としてはCore i7-1165G7(4コア、8スレッド、最大4.70GHz)/RAM8GB(DDR4-3200)/SSD512GB(PCIe Gen3 x4接続)の「LIFEBOOK MH」を使用した。

 まずCPU性能だが、LIFEBOOK UHはCINEBENCH R23で7527pts、CINEBENCH R20で2891pts、CINEBENCH R15で1241cbとなった。LIFEBOOK MHは3965pts、1574pts、687cbだったので、LIFEBOOK UHは約1.90倍、約1.84倍、約1.81倍のスコアを記録したことになる。前世代マシンを持っている方の買い換えを、強烈に後押しするほどの結果だ。

「HWiNFO64 Pro」で取得したシステムの概要。Core i7-1255U/RAM16GB(LPDDR4X-4266)/SSD512GB(PCIe Gen4 x4接続)という構成だ

「CINEBENCH R23」のCPUは7527pts、R20は2891pts、R15は1241cb

「CINEBENCH R23」実行中のCPU温度は平均95.7℃、最大98度、クロック周波数は平均2513.09MHz、最大2882.6MHz(室温23.6℃で測定)

「CINEBENCH R23」実行中の平均消費電力は47.98W、アイドル時の平均消費電力は14.77W

 3Dグラフィックス性能は、LIFEBOOK UHは「3DMark」のTime Spyで1851、Fire Strikeで4855、Wild Lifeで13653となった。LIFEBOOK MHは1324、3295、8107だったので、LIFEBOOK UHは約1.40倍、約1.47倍、約1.68倍のスコアを記録したことになる。実際、「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは7228(やや快適)を記録しており、LIFEBOOK UHは同クラスの3Dゲームであればストレスなくプレイできる性能を備えているわけだ。

「3DMark」のTime Spyは1851、Fire Strikeは4855、Wild Lifeは13653、「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは7228(やや快適)

 ストレージ速度は、「CrystalDiskMark 8.0.4a」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)で3587.12MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)で3341.29MB/sとなった。PCIe Gen4 x4接続のSSDとしてはやや物足りない結果だが、LIFEBOOK UHがメインターゲットとするビジネスユースにおいては十二分なパフォーマンスを備えている。

試用機にはPCIe Gen4 x4接続SSD「Micron_MTFDKBA512TFK-1BC15ABFA」が搭載されていた

「CrystalDiskMark 8.0.4a」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は3587MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は3341MB/s

 バッテリー駆動時間については、ディスプレー輝度40%、バッテリー残量5%までという条件でYouTube動画を連続再生したところ、3時間50分動作した。試用機のバッテリー容量は25Whだ。より長時間利用したいのであれば64Whバッテリー搭載モデルを選択しよう。

最軽量クラスのマシンを欲しているのなら
最初に検討すべき1台である

 LIFEBOOK UH最大の魅力は世界最軽量ボディーを前提条件にした選択肢の広さ。これをもとに、大容量バッテリー搭載モデル、5G搭載モデル、そしてコンバーチブルタイプの2 in 1 PCと目的に応じたマシンを選択できる。各カテゴリーでの世界最軽量クラスのマシンを欲しているのなら、LIFEBOOK UHは最初に検討すべき1台である。

 

mobileASCII.jp TOPページへ