山根博士の海外モバイル通信

まさかのストレート型4Gケータイ登場!? 100周年を迎えたPackard Bellの新シリーズが可愛すぎる

文●山根康宏 編集● ASCII

2026年11月02日 12時00分

 毎年9月上旬にベルリンで開催されるIFAは、スマート家電からIoT機器まで、幅広い分野の製品が出展される展示会です。IFA 2026でも、PCメーカー各社のブースには秋冬商戦に向けた最新モデルが並んでいました。携帯電話研究家の筆者としては、やはりモバイルに絡んだ製品が気になるところ。Acerのブースには、そんな筆者の目を惹くアイテムが並んでいました。

日本で10月から販売が始まった「Swift Air 14」もIFAでお披露目

キーボードを内蔵したポータブルゲーミングPC
「Project DualPlay Mini」

 PCメーカーのモバイル製品といえば、最近は各社がポータブルゲーミングPCを展開しています。Acerも、5月に台北で開催されたCOMPUTEX 2026で、ゲーミングブランド・Predatorのモデル「Predator Atlas 8」を発表しました。一般的なノートPCより小さく、外出先でも手軽にゲームを楽しめるPCです。 

 しかし、ゲームだけに使うのはもったいないですよね。そこでAcerは、ポータブルゲーミングPCにQWERTYキーボードを内蔵したコンセプトモデル「Project DualPlay Mini」をIFAで発表しました。

Project DualPlay Mini

 ポータブルゲーム機のディスプレイをヒンジで開く構造にして、その下にキーボードを配置するという、うまいアイデア。ディスプレイは開いたあとに180度反転させて使います。筆者としては、eSIMを内蔵して単体でも通信できるようにしてほしいところ。サブのノートPCとしても使えるのではないかと思うのです。とはいえ、コンセプトモデルなので、発売されるかどうかはわかりません。

ディスプレイを閉じれば、ポータブルゲーム機そのもののスタイル

創業100周年のPackard Bellから
カラフルな4Gケータイ

 カラフルなストレート型の4Gケータイも展示されていました。Acerがケータイを? と思いますが、実はこれ、Packard Bell(パッカード・ベル)ブランドの製品。Acerは2008年にPackard Bellを買収しており、現在はヨーロッパで、初心者やファミリー層向けのカジュアルブランドとしてPCなどを展開しています。IFA 2026では、Packard Bellから「Dotコレクション」の製品群を発表。このケータイは「DotLine」です。

カラフルな4Gケータイ「DotLine」

 実はPackard Bellの創業は1926年と古く、今年で100周年を迎えました。Dotコレクションは、それを記念して生まれた新シリーズというわけです。ほかにもノートPC「DotBook 14」や、キーボードとマウスのセット「DotCombo」など、9種類の製品を展開。日本への投入はなさそうですが、海外で見かけたら気になる存在になりそうです。

14.5型ノートPC「DotBook 14」

トリプルSIM対応の5Gドングルと5Gルーター

 さて、Acerは5G対応のモバイルルーターも複数展開しています。IFA 2026では、ノートPC向けの5Gデータ通信ドングル「Acer Connect D5P 5G Dongle」を発表。重量は約80gで、5G SAで最大下り3.27Gbpsの通信が可能です。

Acer Connect D5P 5G Dongle

 nanoSIMカードスロットに加え、本体にはeSIMも内蔵しているので、物理SIMカードがなくても使えます。さらにvSIMも内蔵しており、アプリから直接、各国のデータ通信プランを購入できます。この3つのSIM方式を使い分ける「tri-SIM flexibility」により、世界中どこに行ってもすぐにデータ通信が可能になります。アメリカでの価格は299.99ドル(約4万7000円)の予定です。

PCとはUSBケーブルで接続する

 こちらは据え置き型の5Gルーター「Acer Connect X6ES」です。5GはSAで下り最大3.27Gbps、NSAで最大2.77Gbpsに対応。Wi-Fi 6Eに対応し、最大5.4Gbps、128台までのデバイスを接続できます。有線接続用には、1Gbps対応のEthernetポートを2基搭載しています。アメリカでの価格は、こちらも299.99ドルの予定です。

Acer Connect X6ES

PCメーカーの枠を超えたモバイルの楽しさに期待

 Acerはかつて日本でもスマートフォンを展開していましたが、現在はブランドライセンスによる製品が中南米などで販売されています。個人的にはスマートフォンの復活を夢見ていますが、Project DualPlay Miniのようなハイブリッド型デバイスや、Packard Bellからウェアラブル製品が登場するなど、AcerにはPCメーカーという枠に収まらない、モバイルの楽しさを見せてもらいたいものです。

NVIDIA RTX Spark搭載製品も気になる

筆者紹介───山根康宏


 香港在住の携帯電話研究家。海外(特に中国)のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど取材の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から100万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1800台に達する。

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