松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」

「au CA001」が生む、音楽の相互作用 (1/4)

文●松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

2009年02月14日 15時42分

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【今週の1枚】auで初めてタッチパネル対応となった「CA001」。例えばピアノは、2オクターブ分が2段になって表示され、もちろんスクロールも可能。もっとも、短音ずつしか演奏できない点が悩ましい。

 au design projectの粋を集めた「ガッキ ト ケータイ」(関連記事)。楽器が持っている人間との完璧なインタラクション・デザインを、ケータイにも取り込んでいきたい、そんなテーマがこのプロジェクトにはあった。そして近い将来何らかのカタチで製品化したい、というコメントがあり、それがまず一歩具現化されたのが、CA001ということになる。

au design project「ガッキ ト ケータイ」。コンセプトモデルとはいえ、本格的なものだ

 CA001はau2009年春モデル中唯一、そしてカシオ製端末初のタッチパネル対応ケータイだ。これまでのカシオ端末同様、二軸ヒンジを採用し、ディスプレイを表にして折りたためば、タッチメニューが現われる。

メッシュに浮かぶ時計がクールな、スポーティーなデザインのCA001

液晶を表にして折りたたむと、タッチメニューが現れる。基本的に個々に表示されている機能は、タッチ操作に対応する

 500万画素カメラやワンセグ、テレビのリモコン、単語帳など、タッチに対応するアプリをボタンで選ぶことができるが、その筆頭にあるのが、楽器ケータイのDNAを受け継ぐ「Touch Session」というアプリである。ヤマハ製の「AE-2」という音源チップと、「Mofiano」という音楽ソフトの組み合わせによって実現している。

テンキーはカシオ端末らしく、非常に押しやすい

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