松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」

iモードブラウザ2.0は世界のケータイとの融合を進める? (1/3)

文●松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

2009年05月26日 12時00分

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ドコモ発表会の様子

【今週の1枚】Androidケータイなどが大きく報道されたドコモの夏モデル発表会だが、コンテンツプロバイダーやまた今後のドコモの動きを占う上で大きな事柄がiモードブラウザのバージョンアップだ

 2009年5月19日、NTTドコモは夏モデルの発表会を開催した。今回の新機種の目玉はPROシリーズに集まった。「Googleケータイ」をキャッチフレーズに登場した日本初のAndroidケータイHT-03Aと、4.1インチの大画面を備えながら9.9mmという薄さを実現したフルタッチのスマートフォン、T-01Aの2機種だった。

 NTTドコモの山田社長は、全世界で使われている便利なモノを安く使ってもらうことにポイントを置き、搭載するアプリやiモードとの融合によって、PROシリーズでもドコモらしさを打ち出していきたいとした。「iモードユーザーと世界ケータイを融合させたい」と、将来的なビジョンを語っている。

 現在PROシリーズのラインアップの中で、シャープ製の端末以外の、BlackBerry BoldやWindows Mobile端末、そしてAndroid端末は、iモードのメニューや公式サイトを使うことが出来ず、iモードメールもプッシュで受信することは出来ない。しかし一方で、ブラウザやアプリを通じて、クラウドへアクセスして、PCや他のネットに対応するデバイスと協調する存在としてのケータイの使い方に触れることが出来る。

 山田社長が語る「iモードと世界ケータイの融合」というビジョンをどのように実現するのか。今回の夏モデル発表会では、実はこの実現に向けた重要な一歩を踏み出していたのだ。それはiモードのブラウザの進化である。

ボンバーマン

iモードブラウザ2.0の登場でiモードはさらに表現力とPC用サイトとの互換性を増した。写真はiモードブラウザ内でFlash動画を動かしている様子

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