松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析

アップル新型iPhoneこうなる 情報そろいはじめる (3/4)

文●松村太郎 @taromatsumura

2019年07月31日 09時00分

●A13チップはより強力に

 アップルは2010年モデルのiPhone 4に自社設計のA4チップを用意しました。当時45nmプロセスで製造しはじめましたが、2018年モデルのiPhone XSに採用されたA12 Bionicは7nmプロセス。すでに1/6以上の細かさにまでスマホの心臓部は進歩してきました。

 新参者でありながら、A7ではスマホ向け初の64ビットチップ搭載にいたり、処理能力だけでなく消費電力の面でも有利であることから、デバイスのディスプレーサイズを拡大しすぎることなく、高い処理能力とバッテリー持続時間を維持することができています。

 加えて、iPhoneの体験に必要な機能や、他社のアドバンテージを取れる性能を、チップ価格の点ではコスト度外視で組み込むことができる点も、アップルのiPhoneが比較的長い期間、パフォーマンス面で有意な戦いを展開できる要素となっています。

 2019年に登場するiPhoneに搭載するチップは、順当に行けばA13になるとみられます。

 どんな性能が向上するのかなどはまだ明らかになっていませんが、映像処理、リアルタイムのグラフィックス処理を強化して、人の切り抜きに対応するようになるARKit 3を活用したARアプリ体験を向上させることができるようになるのではないか、と期待しています。

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