松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析

アップル16インチ「MacBook Pro」キーボードが極楽に (3/3)

文●松村太郎 @taromatsumura

2019年11月13日 22時30分

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●新しいMagic Keyboardをさっそく試す

 筆者は普段から、けっこう様々なキーボードを気分によって使い分けています。中にはHHKB(Happy Hacking Keyboard)などしっかりと打鍵感のある物もあれば、Razerのレーザースイッチを採用したメカニカルキーがあったり、何よりも長い時間をiPad ProのSmart Keyboardで過ごしています。そうした中で、2016年以降のMacBook Proのバタフライキーボードは、決して嫌いではなく、むしろ合理的で好きなキーボードですらありました。

 0.55mmというストロークと軽い打鍵感を生かし、キートップを指でなぞるような弱い力でのタッチタイプを心がけると、スピードと正確さを保ちながら、疲れず長い時間タイピングすることができたからです。これが1mmのストロークに拡大され、メカニズムが変わったキーボードでどう変わったか。

 MacBook Pro 16インチのMagic Keyboardでのタイピングのデモをビデオにまとめました。特にタイピングの音についても、確認することができます。


 これまでのバタフライキーボードに比べると、新しいMagic Keyboardはもう少し力をかけながらタイピングする感覚でした。ストロークが長くなったこと、ラバードームが割と反発してくることもあり、打鍵感はしっかりと伝わり、次のキーに向けて指を弾ませることができます。

これまでより打鍵感がしっかりと伝わるようになった

 以前のキーはどちらかというと自分でテンポやペースを作っていくタイプでしたが、Magic Keyboardはキーの反発にある程度委ねてテンポを作っていくと、良い感じでタイピングしていくことができるようになるはずです。

 指先でラバードームの弾力を感じながらタイピングしていくようなイメージをつかむと、Magic Keyboard自身が、どんどんアイデアの明文化を、先へ先へ連れていってくれるような感覚になっていきます。

 まだ3時間くらいしかタイピングしていないので、もっと良いコツのつかみ方や、その言語化ができるかもしれませんが、短時間でもうまくタイピングできる勘所がつかみやすいという意味でも、より多くの人にとって「使いやすいキーボード」に仕上がっているのではないでしょうか。

 引き続き、MacBook Pro 16インチについては、レビューを進めていきたいと思います。お楽しみに。


筆者紹介――松村太郎

  1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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