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肉そっくり「人工肉」が世界を変える? (3/3)

文●山口健太 編集● ASCII

2020年01月27日 09時00分

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■創業者の熱量の高さは圧倒的

 植物原料の人工肉のメリットとして、ヘルシーであることや、多くの宗教に対応できるなどが挙げられます。さらに大きいとされるのが環境へのインパクトです。

 インポッシブル社は2035年までに食用になる「動物」をすべて置き換えることを目標に掲げています。創業者であるパット・ブラウン氏は、世界的な食肉の需要増加を背景に、豚肉に取り組むことの重要性を熱く語っていました。

CEO兼創業者のパット・ブラウン氏(右)。写真左は最高広報責任者のレイチェル・コンラッド氏

 世界ではかつて途上国と呼ばれていた国々が経済成長を遂げ、生活レベルが向上する中、食肉の需要が増えています。しかし、肉を作るには穀物や水が大量に必要となるため、需要の増加に追いつかなくなる恐れが指摘されています。

 これに対してブラウンCEOは、「地球を救うために、我々がやるしかない」という使命感に満ちあふれていました。これは単に「フードテックの盛り上がりに便乗して起業した」レベルではありません。

 テック業界では、圧倒的な熱量で人を惹き付ける創業者が何人も知られています。インポッシブル社も同様に、カリスマ的な人物が率いる企業であることが分かりました。


質疑応答で熱弁を振るうブラウン氏。誰にも止められない勢いだ

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