松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析

来年のiPhoneがワイヤレス充電だけになりそうなワケ (4/4)

文●松村太郎 @taromatsumura 編集● ASCII

2020年02月13日 09時00分

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●やっぱりワイヤレスへ行きそう?

 だったら、ケーブルをなくせばいいじゃないか、という斜め上の解を出しそうなのもまたアップルです。実際、2021年モデルのiPhoneからはLightning端子が廃止されそうで、ワイヤレス充電だけの対応になりそう。であれば、EUに規制されようが、端子がないのだから問題ありません。

 ただ、現在アップル製品が対応している標準規格Qiの「急速」充電は7.5Wまで。iPhone 8以降は18Wで充電できるため、ワイヤレス充電の上限を大きく採らなければ、端子をなくして充電速度が大幅に低下する、という事態が起きます。

 アップルが性能を極力デチューンしない企業であることを考えれば、2020年の新モデルも含めて、ワイヤレス充電性能を高めてくる可能性は高いのではないか、と考えられます。

 ただしEUはケーブルだけでなくワイヤレス充電規格についてもガイドラインに盛りこみ、規格の分断化を避ける模様。とはいえ、実際Qiが優勢な規格であり、独自規格が多いアップルも採用しているため、余り心配しなくても良さそうです。

 

筆者紹介――松村太郎

 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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