■名前はau PAYのまま「オープン化」
auとPontaポイントを活用していく上で、中心にあるのが「au PAY」アプリです。さまざまなサービスと連携する「スーパーアプリ」化が進んでおり、決済やポイントだけでなく、auじぶん銀行やauカブコム証券、au損保などの機能が取り込まれています。
au PAYは一見すると「auユーザー向け」に見えますが、KDDIはau回線を持っていない人でもキャリアを問わず利用できる「オープン化」に取り組んでいます。PayPayのように新しい名前は作らず、auというブランド自体を金融に広げていくとの狙いをKDDIは語っています。
2月から実施した毎週10億円還元のキャンペーンでは、auユーザー以外にも大盤振る舞いしたことで認知度が向上。獲得したポイントをECサイトの「au PAYマーケット」用に50%増量で交換できる施策も好評だったとしています。5月21日からはクレジットカードの「au PAYカード」も、誰でも発行できるようになりました。
最近の携帯キャリア間ではキャッシュバック競争が終わり、流動性は下がっているものの、au PAYをきっかけにauに乗り換えを考える人も出てくるでしょう。ただ、障壁となり得るのが「au PAYを本気で使いたいが、auのスマホは高い」というケースです。
そこで注目したいのが、KDDIが10月1日に傘下に収めるUQ mobile事業です。すでにUQ mobileの利用者はau PAYカードの年会費が無料で、auユーザーと同じ扱いになることが発表されています。10月から、au PAYとUQ mobileがどう連携していくか注目といえるでしょう。