●アーキテクチャの移行を伴う
個人的に、本連載でも何度か指摘してきたのが、iMacだけが取り残されたMacアーキテクチャの話です。基本的に2006年にIntel Macが登場してからMacのアーキテクチャ自体は変わっていないという解釈をしていますが、それでも変化があります。
それは、T2チップの存在です。
TシリーズはMacに内蔵されるシステムマネジメントコントローラーで、2016年、Touch Barが搭載されたMacBook ProにT1チップが初めて搭載されました。Touch IDの指紋データの格納やFaceTime HDカメラの保護をしており、bridgeOSがIntelプロセッサとmacOSとは独立して稼動しているという代物です。
2017年に登場したiMac ProでT2にバージョンアップされ、前述の役割に加えて、SSDドライブのコントローラーやオンザフライ暗号化、ブートのセキュリティを担うなど、その役割が増しました。またMacにおけるHey Siriのサポートも実現しています。
そして現在のMacラインアップではT2チップを搭載していないのがiMacのみとなってしまいました。その理由は、HDDを前提としたラインアップが残っていることだとされています。