Windows情報局ななふぉ出張所

アップルがMacに自社チップ「Apple Silicon」を使うと何が変わるのか (2/3)

文●山口健太 編集● ASCII

2020年06月25日 09時00分

■さまざまなツールでアプリの互換性を確保

 CPUが変わることで問題になるのが、アプリの互換性です。インテルのx86アーキテクチャ(x86_64)に対して、Apple SiliconはArmアーキテクチャ(arm64)で作られているからです。

 まず、macOS Big Surの標準アプリは最初からarm64に対応しています。また、アプリ開発者は開発ツールの「Xcode 12」を用いることで、インテル向けアプリを容易にarm64に対応させられるとしています。

Xcode 12では「Apple Silicon」と「インテル」両対応のアプリを作れる

 サードパーティとの協業も進んでおり、基調講演では「Microsoft Office」や「Adobe Creative Cloud」などの大型アプリケーションが、A12Z Bionic上で滑らかに動作する様子が示されました。

Word、Excel、PowerPointがすでに動作していた

 もしApple Silicon対応版のアプリがすぐに提供されない場合でも、インテル用アプリを自動的に変換する「Rosetta 2」を介して動作するとのこと。「Parallels Desktop」による仮想マシンでLinuxを動かすデモはありましたが、Windowsが動くかどうかは明らかになっていません。

 さらに注目したいのが、iOS向けのアプリがそのまま動くようになることです。最近では「iOSアプリはあるのにMac用アプリがない」といったこともありがちでしたが、Macで使えるアプリは一気に広がりそうです。このように、他のアップル製品とエコシステムを統一できることも、Apple Silicon採用のメリットといえます。

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