ASCII Power Review

ROG Zephyrus M15 実機レビュー = 薄型軽量のバリバリゲーミングPCなのだ

文●写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

2020年09月02日 16時30分

 キーボードとタッチパッドの使い勝手は快適だ。前述の通りキーピッチは実測19.2mm前後、キーストロークは実測1.5mm前後が確保されており、キーボード面、パームレスト面の剛性も高い。「\」キーだけは幅を狭められているものの、ほかの文字キーは等幅に揃えられている。個人的にはEnterキーの横に、Delete、Home、PgUp、PgDn、End、Fnキーが並んでいる点が気になったが、比較的間隔を広げて配置されており、Enterキーも大きめなので、試用している内にすぐに慣れられた。

 タッチパッドはストロークが浅めで、かつ節度あるクリック感が与えられており操作しやすい。サイズも実測105×74mmと狭すぎず、広すぎないちょうどいいサイズだ。ゲーム用としてはもちろんのこと、ビジネス用にも快適なキーボード、タッチパッドに仕上がっていると感じた。

 

相当ラフに手のひらを預けても、キーボード、パームレストはほとんどたわまない

実測105×74mmのタッチパッドは3本指でジェスチャー操作する際にも十分な広さだ

キーボード奥には、ボリュームスイッチ、マイクスイッチ、統合ユーティリティー「Armoury Crate」起動スイッチが配置されている

CPUパフォーマンスを最大限まで発揮
3D性能も優秀
 

 最後にパフォーマンスをチェックしてみよう。まずはCPUだが、「CINEBENCH R20」のCPUは3281 pts、CPU(Single Core)は462 pts、「CINEBENCH R15」のOpenGLは137.10 fps、CPUは1343 cb、CPU(Single Core)は205 cbとなった。

 同じく「Core i7-10750H」を搭載する「XPS 17」はCINEBENCH R20が3268 pts、CINEBENCH R15が1366 cbとほぼ同等だった。カリッカリにチューニングすることで定評のあるデルのマシンとほぼ同じスコアを記録しているので、GU502LWはCPUパフォーマンスを最大限まで引き出せている。

 つぎに3Dグラフィックス性能だが、「3DMark」のTime Spyは7510、Fire Strikeは17686、Port Royalは4546、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK」のスコア(標準品質、3840×2160ドット、フルスクリーン)は3924(普通)となった。

 再びXPS 17と比較すると、ディスクリートGPUに「GeForce GTX 1650 Ti」を搭載しており、3DMarkのTime Spyは3966、Fire Strikeは9052、FINAL FANTASYは1683だった。つまりGU502LWはTime Spyで約1.9倍、Fire Strikeで約2.0倍、FINAL FANTASYで約2.3倍のスコアを記録していることになる。ディスクリートGPUに「NVIDIA GeForce RTX 2070 with Max-Q Design」を搭載しているだけに、ゲーミングノートPCにふさわしい3Dグラフィックス性能だ。

 ストレージ性能については、「CrystalDiskMark 7.0.0」のシーケンシャルリードは2922.22 MB/s、シーケンシャルライトは1877.81MB/sとなった。GU502LWには「INTEL SSDPEKNW512G8」がRAID 0で2基搭載されていたが、最新の他社製SSDと比べて突出して速度が速いということはないようだ。

 バッテリー駆動時間については、ディスプレー輝度40%でバッテリー残量3%までという条件で「BBench」で計測してみたが、6時間38分40秒という結果だった。カタログスペックではGU502LVが約13.1時間、GU502LWが約9.0時間なので、モバイル用途を重視するなら前者を選ぶといいだろう。

ベンチマークは、統合ユーティリティー「Armoury Crate」でパフォーマンスを「Turbo」に設定して実施している

「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK」実行中のキーボード面の最大温度は43.3℃、底面の最大温度は59.0℃

60Hzと240Hzの差を体感してから
購入するモデルを選ぼう
 

 GU502LV、GU502LWのどちらを選ぶか悩ましいところ。言うまでもなく最大の違いはディスプレー。フルHDディスプレーモデルはリフレッシュレートと応答速度が速く、4Kディスプレーモデルは解像度と色域に優れている。映像の滑らかさが最重要な3Dゲームが主目的ならフルHDディスプレーを搭載するGU502LV、写真・動画を編集したり映像コンテンツを視聴する機会が多いのなら4Kディスプレーを搭載するGU502LWを相棒に選ぶというのが、基本的にはオススメだ。

 しかし、リフレッシュレート240Hz、応答速度3msのスペックが必須なゲームプレイヤーはごく一部だと思う。一度60Hzと240Hzのリフレッシュレートの差を体感してから、購入する一台を選んでほしい。

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