具体的な設定手順
「Riiiver」アプリでは、「T(トリガー)/S(サービス)/A(アクション)」の3つで用意された項目を選び、iiideaの枠組みを作る。今回のレシピでは、Tに「受光量」、Sに「スルー」、Aにウォッチの「ベル」を選択し、iiideaを作成した。
このiiideaを「CITIZEN Eco-Drive Riiiver」アプリにあるスロットに配置。アイコンをタップして、詳細な条件を整えた。具体的には、トリガーとなる受光量を定める。
公益財団法人の骨粗鬆症財団は、「夏なら木陰で30分、冬なら手や顔に1時間程度、日に当たるだけでじゅうぶん」という日光浴の目安をホームページで公開している。また、冬季うつに関する文献には、2500ルクス程度の照明で2時間、1万ルクス以上で30分間としているものをいくつか見かけたので、これを基準にしてみたい。なお、正確な数値ではないが、どうやら曇りの日の朝が2000ルクスくらい、晴れた日の太陽光が朝2万5000ルクスで、昼が10万ルクスくらいになるらしい。
CITIZEN Eco-Drive Riiiverにおける受光量のトリガーは、浴びた光の量をポイントで表される仕組みになっている。アプリ内の記述によれば、1時間の直射日光で1000ポイント、オフィスの明るさだと50ポイントが蓄積されるとのこと。
となると午前中に、外で日光を浴びる想定ならば、500~1000ポイントくらいで良いことになる。また、室内の照明にも反応する分のポイントを少し上乗せしても良いかもしれない。
ちなみに、ベルについてもビープ音の繰り返し回数を最大3回まで調整できる。これでトリガーの条件が満たされたときに、アクションとして鳴る通知音を調整できるわけだ。
設定が完了したら、Eco-Drive Riiiver本体の2時位置と4時位置(金色)のボタンを同時押しして、iPhoneとの同期をすると、作成したiiideaが使用できるようになる。
測定したい時には、ウォッチの4時位置のボタンを押して、黄色い針がiiideaを配置したスロットを指した状態にすれば準備完了だ。設定通り、光の量が一定値を超えるとウォッチからビープ音が鳴って知らせてくれる。
光の量や強さもスマホへの通知でチェックできる
ちなみに、CITIZEN Eco-Drive Riiiverでは、カスタマイズ次第で浴びた光の合計値や、光の強さもチェックできる。先述したレシピと合わせて使いたい設定として、参考程度に紹介しておこう。
たとえば、その日に浴びた光の量を知るには、「Riiiver」アプリで、Tに「ボタン押し」、Sに「今日浴びた光の量」、Aに「端末に数値を通知」を選択すればよい。また、Sを「今浴びている光の強さ」に変えれば、0から9段階でその時の光の強さをチェックできるだろう。こちらの詳細は割愛するが、CITIZEN Eco-Drive Riiiverをお持ちであれば、ぜひ試して欲しい。
骨粗しょう症や冬季うつなどの病気の発症には、遺伝や食生活、生活習慣などの様々な原因が複雑に絡むため、日光を浴びることだけで、完全な治療や予防ができるわけでは決してないだろう。しかし、本稿で紹介するレシピが、日々の健康管理の指標になれば、幸いである。普段は意識していなかった「光を浴びる量」について、スマートウォッチを使うことで、定量的に意識できるきっかけが生まれればうれしい。