このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー

エンタメ&カメラ性能が充実の最新フラッグシップ「Xperia 1 III」は万能ぶりが光る1台 (2/2)

文●友納一樹 編集●ASCII

2021年07月23日 12時00分

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苦手なシーンは見当たらず
一眼カメラに匹敵する性能

 背面のアウトカメラは、広角(約1220万画素)+超広角(約1220万画素)+望遠(約1220万画素)の3つのレンズに3D iToFセンサーという構成。望遠レンズは、70mmと105mmの2つの焦点距離で撮影できる可変式。また、すべてのレンズにデュアルフォトダイオードセンサーを搭載しており、高速なオートフォーカスが可能とのこと。

上から超広角、広角、iToFセンサー、望遠と並ぶ

 撮影機能は、いわゆるスマホカメラとしての「BASIC」モードと、デジタル一眼カメラのようなUIでマニュアル設定が可能な「AUTO/P/S/M/MRモード」を切り替えられるのが特徴です。BASICモードは、カメラを向けるだけでシーンを判別。他機種では画面上で切り替える必要があるマクロモードなども、自動で設定してくれます。

「料理」「マクロ」「逆光」などと認識される

 写真のクオリティーは高く、BASICモードでもじゅうぶんキレイに撮れます。実際の色彩を忠実に捉えながら、全体に澄んだ印象を与えます。

通常で撮影

超広角で撮影。歪みはない

最大ズーム

「料理」と認識。明るく撮れたが筆者の腕がイマイチのようだ

 夜景はそのまま撮ってもいいが、色味を調整するとあたたかみのある写真を撮れます。

そのまま撮った写真は澄んだ印象(左)。色味を調整するとあたたかみが増した(右)

 「AUTO/P/S/M/MRモード」に切り替えるとUIが変化し、ISO感度やシャッタースピードなどの設定項目が表示されます。AUTOは自動で最適な設定にしたうえで撮影できます。シャッタースピード優先モードなどにすれば、自分でシャッタースピードを調節し撮影できます。また、これらのモードでは、画面にシャッターボタンは表示されず、本体右側下部に搭載するカメラキーを使用します。半押しにするとフォーカスが合い、そのまま押すとシャッターが切られます。

横向き表示になり、画面右側に各項目が表示される

シャッタースピードを遅くすればこのような写真も撮れる

 インカメラは約800万画素。「BASIC」モードでのみ利用可能で、小顔・肌の明るさなどの補整機能が使えます。

スライダーをなぞって調整

 マニュアル設定が可能なモードを使いこなすにはカメラの知識が必要になりますが、そのぶん撮影の幅はぐんと広がります。BASICあるいはAUTOモードの実力が高いので、基本的にはこれらのモードを使えば満足いく写真が撮れるはずです。

ハイエンドの性能で動作は常に快適

 5G通信に対応し、OSはAndroid 11、CPUはクアルコムのSnapdragon 888を搭載。メモリーは12GB、ストレージは256GB(microSDカード使用で最大1TB)となっています。カメラを長く使っていると本体が熱くなることはあるものの、動作が鈍くなることはありませんでした。バッテリー容量は4500mAhありますが、減り自体が遅いため電池残量を気にせず使うことができました。

5Gネットワーク利用時はロック画面に「5G」と表示される(左)。「Geekbench 5」でパフォーマンスを計測すると、Snapdragon 888相当のスコアが出た(右)

 便利機能としては、片手操作が難しい人にオススメな「片手モード」や、アプリをすばやく起動できる「サイドセンス」などがあります。片手モードはジェスチャーモード(戻るボタンなどが非表示の状態)では利用できないのが残念なところ。

画面が縮小され操作しやすくなる片手モード(左)。画面端のバーをタップしてアプリを起動できるサイドセンス(右)

 そのほか、生体認証は指紋に対応(電源ボタンで認証)。自然な位置にあるため触れやすく、認証速度も高速です。IPX5/8の防水、IP6Xの防塵性能を備えています。NFCに対応し、おサイフケータイにも対応。あるとうれしい機能も“全部入り”となっています。

基本機能からエンタメ&カメラ性能まで
Xperia 1 IIIに死角なし

 筆者はXperiaにじっくり触れるのは久しぶりだったのですが、あらためてその万能さに魅力を感じました。縦長スリムな本体は、大型スマホが多いなかでも断然取り回しが良く、ディスプレー・サウンド面の高性能ぶりはエンタメを楽しみたいユーザーを満足させてくれるでしょう。個人的には21:9画面の没入感の高さをオススメしたいです。カメラはユーザーの腕が試される部分もありますが、使いこなせれば一眼カメラにも匹敵する撮影体験ができるはずです。

 15万円を超えるハイエンド機ですが、価格相応の万能性を備えたXperia 1 III。ハイエンドモデルを求めるユーザーの有力候補の筆頭といえるでしょう。

  Xperia 1 III
メーカー ソニー
ディスプレー 6.5型有機EL(21:9)
画面解像度 1644×3840ドット
サイズ 約71×165×8.2mm
重量 約188g
CPU Snapdragon 888
メモリー 12GB
ストレージ 256GB
OS Android 11
5G対応周波数 サブ6、ミリ波
カメラ アウト:約1220万画素(標準)
+約1220万画素(超広角)
+約1220万画素(望遠)
+3D iToFセンサー
/イン:約800万画素
バッテリー容量 4500mAh
FeliCa/NFC ○/○
ワンセグ/フルセグ ×/×
防水/防塵 ○/○(IPX5,8/IP6X)
生体認証 ○(指紋)
USB端子 Type-C
カラバリ フロストブラック、フロストグレー、フロストパープル
 

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