格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す!

今、コスパよくスマホを使うならどこがいい? 周りに相談する前にまとめておきたい項目はこれ (1/2)

文●正田拓也 編集● ASCII

2021年11月28日 12時00分

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 職業柄、すごくザックリと「スマホの料金ってどうすれば安くなる?」といったことをよく聞かれる。利用シーンや求めている機能は本当に人それぞれなので、話をよく聞かないと最適な選択は見つからない。そこで、年末の買い物欲が高まる季節を前に、選び方の注意点や筆者が現在使っているキャリア・選ぶ基準などを紹介したい。

筆者の手元にはたくさんの契約中のSIMがある

まず当たり前だが、自分の使い方や必要な機能を洗い出す

 まずあらためて最初に言いたいのは、最適なプランやサービスとはそれぞれの人ごとに違うということ。たとえば料金を安くしたいと考えても、3大キャリア固有のサービス、たとえばキャリアメールが必要だという人は、現時点ではそのままそのキャリアを使うしかない。

 もちろんキャリアを変えなくても、使用状況に合わせてプランを最適化すれば従来よりも安くすることは可能だろう。スマートフォン向けのみならず、ケータイ向けのプランも新しくなっており、4G対応ケータイと対応プランにすれば3Gの停波に関係なく、今後も安価に使い続けられる。

 そこでチェックしてほしい項目を以下にまとめた。以下の内容がハッキリしていれば、詳しい人にせよ、キャリアショップにせよ、相談に乗ってもらった際に最適解が得やすい。

・キャリアメールの必要性
・月間のデータ通信量
・自分から発信する通話の月間利用時間
・国際ローミングの利用有無
・固定通信とのセット割の利用有無
・キャリアが提供する加入者特典やスマホ決済の利用有無
・家族割引の適用の有無
・子供用ケータイとの連携機能の利用有無

 ちなみにキャリア乗り換え後のトラブルのトップ(筆者の経験の範囲内)は、断トツでキャリアメールが使えなくなることだ。必要性についてはしっかりと検討してほしい。もう要らないと思っていたら、やっぱり必要だったということもよくある。

 キャリアメールはY!mobileやUQ mobileでも用意されており、キャリアメール同士しか受信しない設定も用意されているが、Y!mobileのアドレスがYahoo!メールと酷似していて誤解されることがあるほか、UQ mobileは有料オプションとなっている。

 また、家族割引や固定通信とのセット割などは、その割引が無くなっても違うプランの方がオトクというケースもある。無理にこだわると損をしかねないので、しっかりと割引の効果を把握しておいたほうがいい。

筆者の場合はキャリアメールはまったく不要
各種の加入者特典も選択を左右するほどの必要性を感じない

 キャリアメールをまだバリバリ使っている人は、ASCII読者の場合はすでに少数派になっていると考えられる。筆者もその1人で、相当前から使っていない。少なくともキャリアメールをメインとして使い、そのアドレスを外部に伝えていた時期はほとんどない。

 そのためキャリアの乗り換えにキャリアメールはまったく影響しない。MNPで電話番号さえ維持しておけば十分なので、頻繁にメインの番号のキャリアを乗り換えても困らない。

 自分にとってスマホの契約で必要なものを整理しておくと、メイン回線は音声通話ができればなんでもよく、海外もほぼ行かないので国際ローミングの必要性もない。通話料も月数百円程度なので通話定額も不要。通信量も在宅の機会が多いので、従来は月3GBで足りていたが、5G回線のチェックのために、5G対応に加え、通信速度が高速で、通信量も多めのプランにが必要となっている。

 加入者向けの優遇サービスも、ソフトバンク系のようなYahoo!やPayPayでの各種特典は非常に有効だが、メイン回線の選択を変えてまでという必要性も感じておらず、家族割引も特に必要ない。

 そのほかの回線は、モバイルルーター用にほどほどの通信量があるデータが使えるSIMがあり、そのほかに数台のスマートフォンやケータイを動作しておける状況にしておきたいため、小容量でも通信可能なSIMが必要。通話チェックもあるので通話定額が付いた回線があるとより便利という程度だ。

 また、家族の回線の一部も自分で管理しており、それも最適なものを選んでいる。

現在の筆者が契約している回線はこれ

・メイン:ahamo
・モバイルルータ:IIJmio タイプD 2GB
・サブ1:IIJmio タイプA 2GB
・サブ2:IIJmio タイプD 2GB
・サブ3:OCN モバイル ONE 0.5GB
・サブ4:BIGLOBEモバイル 3GB
・サブ5:楽天モバイル
・サブ6:povo2.0
・サブ7:povo2.0
・家族1:au ケータイカケホプラン
・家族2:au ケータイシンプルプラン

 メインがahamoなのは、5Gでの速度チェックなどで必要ということもあるためだが、最近は外出することが増えて移動中などに動画を楽しんでおり、月20GBの通信量がマッチしているため。また、1回5分までの通話定額もセットになっており、通話料による支払額の変動もほぼなくなっている。

 ただし、最近は5Gの速度チェックの機会が減って、ahamoにこだわる必要がなくなっているのと、手持ちにソフトバンク回線のSIMが無くなってしまったので、そろそろ変更を考えている。ちなみにメイン回線は3大キャリアから格安SIMまで覚え切れないくらい乗り換えてきている。

 モバイルルーターやサブ回線をIIJmioに寄せているのは、ギガプランによる容量シェアという理由から。3つの契約はいずれも月2GBのプランだが、そのうち2回線は維持の必要はあってもデータ通信はほとんど使わない。実質的には月6GB使えて、しかも予備回線が2つ付いてくると考えると悪くない選択と言える。

 他のサブ回線としては、OCN モバイル ONEがあるが、これは月550円で0.5GBのデータ通信に、さらに月10分相当の無料通話分が付く新コースをお試し中。BIGLOBEモバイルは加入時の割引期間中のため予備として維持している。なお、IIJmio、OCN モバイル ONE、BIGLOBEモバイルは加入特典の多いMVNOの格安SIMとしても知られている。

 楽天モバイルやpovo2.0は、使い方によっては無料で維持できるので契約しない理由がない。このうち2本は現時点のメインスマホである「OPPO Reno5 A」の2枚目のSIMとして楽天モバイル、eSIM側にpovo2.0を入れており、両者を切り替えながら予備回線として使っている。

現在のメイン機、OPPO Reno5 Aに2枚の物理SIM+eSIMを挿入中。2枚目のSIMとeSIMを切り替えながら利用している

 なお、これらの回線のうち、最も高額なのは家族用のau「ケータイカケホプラン」(月3278円)。複雑な気持ちもあるが、このプランにはかけ放題の通話定額が含まれており、料金を気にせず長電話ができる点をすごく気に入っているとのこと。

 ケータイカケホプランやケータイシンプルプランが登場する前は通常の従量制のプランでケータイを使っていたが、写真付きのメールを受信するとパケット代が跳ね上がっていたため、格安SIMよりもぐっと高くなることもあった。なお、筆者の家族の場合はキャリアメールが必要としているのでauのプランを選んでいるが、キャリアメールや高速なデータ通信はほぼ不要で通話定額だけが欲しいのであれば、povo2.0に「通話かけ放題」のトッピングだけをプラスすれば、月1650円で利用できる。

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