石川温のPCスマホニュース解説

「空飛ぶ基地局」競争が始まっている (3/4)

文●石川温

2022年05月09日 09時00分

ソフトバンクとドコモは「HAPS」に注力

 HAPSに関してはソフトバンクが積極的に技術開発を進めてきた。

 上空20kmのところにソーラー発電で飛ぶ飛行機が旋回する。地上から飛行機に飛ばした電波を反射させるかたちで地上に降らせることで、一気に広範囲をエリア化するというものだ。

 ソフトバンクでは、いまだにインターネット回線があまり整備されていない新興国や、大規模災害時に基地局がダウンしたような場所での活用を想定している。

 HAPSに関しては、NTTも前向きだ。

 2022年4月26日には、NTTとスカパーJSATが合弁会社「Space Compass」の設立について合意・契約したと発表。

 Space Compassの事業のひとつがHAPSなのだ。

 同社では、3年後の2025年に国内でのサービス提供を目指している。

 ソフトバンクのように災害時の通信や、船舶や航空機への大容量通信の提供、離島やへき地への通信サービス提供を想定。40機の飛行機で全国をカバーする想定だ。

 このようなネットワークがあれば、海上や山の中など、これまでエリア化されていなかった場所から、普段、使っているスマートフォンで連絡を取ることが可能になるだろう。

 ただ、Space Compassが直接、ユーザーに通信サービスを提供するとは必ずしも限らないようだ。

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