格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す!

今、高コスパでデュアルSIMを使う組み合わせをeSIMも含めて考えた (2/2)

文●正田拓也 編集● ASCII

2022年09月25日 12時00分

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ドコモ×ソフトバンクでの組み合わせをコスパよく

 筆者の個人的な話にはなるが、ここ数年、自分の行動範囲で最も安定しているのはドコモ、次がソフトバンクという状況になっている。そこで、ドコモとソフトバンクのネットワークの両方に対応して、電話も通話もたっぷり使えるパターンを考えた。

 ソフトバンクネットワークをメインとするなら、月20GBのLINEMO「スマホプラン」(月2728円)やY!mobileをメインとし、サブはドコモ網で音声SIMを月290円から使える日本通信「合理的シンプル290プラン」を組み合わせる方法だ。「合理的シンプル290プラン」は最安の月290円でもドコモネットワークでのデータ通信が月1GBまで利用できる。

 「合理的シンプル290プラン」は通信量に応じた従量制で、上限を大きめに設定しておけば、1GBあたり220円で使い続けられる。ドコモしか繋がらない場所にも対応でき、この組み合わせなら月3000円を少し超える程度で合計21GBと2つのネットワークが使える。

日本通信の「合理的シンプル290プラン」は、1GBまで月290円で、あとは1GBあたり220円の従量制プラン。ただし、上限を設定しておくことで使い過ぎが防げる

 逆にドコモネットワークがメインの場合、困るのがサブの選択。ソフトバンクネットワークでは安価なサービスがあまり見当たらないからだ。

 となると、月3GBで月990円だが、LINEMO「ミニプラン」を契約し、現在実施されている最大半年の基本料金相当額のポイント還元キャンペーンを利用するのがよさそうだ。しかも定額通話のオプションが1年間、月550円割引のキャンペーンもあるため、通話もお得に利用できる。メインがahamoであれば、最初の半年は実質約3000円で20GB+3GBの通信量となる。半年後には高くなるが、そのときまでにソフトバンクネットワークの格安プランがなんらか登場することを期待しよう。

片方をeSIMにする必要があるスマホの場合は
どちらをeSIMにするか

 iPhoneをはじめ、Android機でも最近増えている、nanoSIM+eSIMでのデュアルSIMの場合、どちらのサービスをeSIMにするかは悩むところだが、メインは物理SIM、サブがeSIMがおすすめだ。

 というのもeSIMでは、一部を除けばSIM変更が可能な時間帯に制限があるほか、eSIM再発行手続きにおいて、契約中の回線にSMSが送信される2段階認証を求めることが多く、eSIMが入ったスマートフォンが故障・紛失したり、eSIMを入れたまま初期化をしてしまった場合は、キャリアショップの窓口まで行って、手続きをしなければならないケースがあるためだ。

 その点、物理SIMならば紛失さえしなけば、差し替えるだけですぐ動く。基本的に常に使えないと困るメインの回線では、なおさら物理SIMがオススメだ。今後、eSIMの問題が解決して、劇的に便利になる日がくるとは思うが、少なくとも現時点では、連絡がとれないと困る回線は物理SIMにしておいたほうがいいだろう。

 今回紹介した通信サービスのうち、ahamo、LINEMO、povo2.0、楽天モバイル、日本通信「合理的シンプル290プラン」、IIJmioのeSIMプラン、mineo(auネットワークのみ)はeSIMの利用が可能。デュアルSIM利用時にeSIMを使うことが必要な機種でも柔軟に組み合わせることができる。

iPhone XS/XR以降のiPhoneは、第2世代/第3世代iPhone SEも含めてすべてデュアルSIMに対応する

デュアルSIMは便利でオトク、ぜひ活用を考えてほしい

 数年前まで、日本では2つのSIMを1台の携帯電話で使うのはなかなか難しかった。しかし、今や現行モデルのiPhoneはすべてデュアルSIM対応で誰でも利用できる環境が整っている。

 デュアルSIMというと、2つの電話番号で待ち受けするというイメージだったが、実はそれだけではなく、障害を回避し信頼性を上げるものだったり、通話と通信を分けて料金を有利にするなどさまざまな活用方法がある。ぜひ、自分にあった“さいきょうのくみあわせ”を見つけてデュアルSIMを使いこなしてほしい。

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